子どもとタブレットとの付き合い方、どうする?臨床心理士に聞いた、ルールの決め方【杉浦さやかの「機嫌のいいママになりたい!」3・後編】
「機嫌のいいママになりたい!」という永遠のテーマを追いかける、本誌との連動企画。第3回後編は、母娘でもめる要因の1つ、タブレットの使い方について、臨床心理士のたかだちかこさんに、お話をうかがいました。
前編「臨床心理士に聞いた、反抗期の娘への怒りの鎮め方」はこちら
目下の悩みは、小5の娘とタブレットとの付き合い方。YouTubeやTikTokを観て、絵を描いて。1日1時間までと制限しているものの、夢中になりすぎて……。最中に用事をいいつけたり、娘にとって“邪魔された”状態になると、ひどい態度を取るので、必ずもめてしまう。
「“親の言うことを聞きなさい!”は、今の時代ダメなんですかね……」
「子どもが納得して聞けることならいいと思います。でも、やりたくもないことを一方的に言われると、けんかの種になりますね。聞かせたい理由はなんなのか、説明をしてあげた方がいい」
確かに“1時間”と決めたのは私。娘にすれば、こちらの一方的なルールに無理やり従わされている気分なんだな。
話し合ってルールを見直そう! ということで、 まず私が、なぜ制限したいか理由を述べるところから。
「目と姿勢の問題」「夢中になると態度がめちゃくちゃ悪くなる(ケンカの理由のトップ)」「他のことをしなくなる」など。
そう、タブレットに夢中になってから、前ほど読書や工作やいろんなことをしなくなったのが、一番嫌なのかも。
お互いの希望を発表し、それを記録。「平日は先にやることをやって、時間が余ったら」「休日はその分時間を増やす」ということに決定。タブレット中にひどすぎる態度をとったり、時間のごまかしが発覚したら、その日は取り上げるという約束もしました。
話し合い後、何度か取り上げるハメになったけど、タブレットが原因で揉めてばかり、ということはなくなりました。これでスマホを持ったら、また一悶着ありそうだなぁ……。そのときも、しっかり話し合わなきゃ。便利で魅力的な機械とは、上手に付き合っていってほしい。
たかださんによると、2歳のイヤイヤ期からずっと必要なのは、「なぜしてはいけない、できないのか」の理由をきちんと言って聞かせること。この先もそれは忘れずにいたいな。
kodomoe2月号では、Vol.3「子どもはずっと反抗期?」というタイトルで、イヤイヤ期から始まる子どもの反抗期の対処法について、たかださんがアドバイス。
杉浦さやか Sayaka Sugiura
1971年生まれ。日本大学芸術学部卒業。在学中よりイラストレーターとして仕事を始める。著書に『えほんとさんぽ』『おきにいりと暮らすABC』『おやこデート』(白泉社)、『おたのしみ歳時記』(ワニブックス)、『ニュー東京ホリデイ』、『すきなもの 楽しいことA to Z -’80s~’90s少女カルチャーブック』(祥伝社)ほか多数。
kodomoeでの連載「おやこ プチプラごっこ」をもとにまとめた書籍『わたしたちの歳時記』(ワニブックス)が12月下旬発売予定。
おやこ プチプラごっこ+plus(web版連載)
https://kodomoe.net/serial/sugiura_gokko/
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デザイン/畠山香織