『しろくまちゃんのほっとけーき』『ノンタンのたんじょうび』のクッキー…子どもが食いつく絵本のお菓子を作ってみた【杉浦さやか「おやこ プチプラごっこ+ plus」vol.19】
安く、楽しく!をモットーに8歳の娘・ふきちゃんとプチプラ生活を楽しむ、イラストレーター杉浦さやかさんの生活のあれこれweb版。今回は、おうち時間に親子で作れる、絵本のおやつ。
読み聞かせをはじめたころから、娘の食いつきがいいのは食べものの絵本。特においしそうなパンやお菓子が出てくる絵本には目がありません(小3の今も)。絵本を見てお菓子を一緒に作ったのは、1歳のときの『しろくまちゃんのほっとけーき』がはじめて。何度も何度も読まされて、食い入るように鮮やかなページを見つめる娘。「ほっとけーき、作ってみようか!」と小さなホットケーキを焼いてみることにしました。
椅子に乗って、いっちょまえに作る気まんまん。手を添えて一緒に卵をぐるぐるかき混ぜたり、気分だけだけど、すごくうれしそう。たくさん焼いて重ねて、絵本と同じようにたっぷり食べました。
お菓子づくり初心者にとって、イメージだけで作るのはむずしいので、真似して作ってみるのはほぼレシピ付きの絵本。柳生まち子さんの“クマくん”シリーズはもともと私が持っていた大好きな絵本で、“はちみつぶんぶんケーキ”も“いちごジャム”も作りました。お話の中に美味しそうに描かれたレシピが出てきて、作りたくなること請け合い。
もう一つジャムの絵本で忘れちゃいけないのが、『しましまジャム』。娘は料理創作ユニット「Goma」が描く”へんてこパンやさん”シリースが好きで、中でも好きな一冊。
写真と絵が実においしそうに融合されて、何度見ても楽しい絵本。
絵本レシピの中で、くりかえし作りたくなる簡単でお気に入りのレシピが、『ノンタンのたんじょうび』のクッキー。図書館で借りる絵本は私がほとんど選んでいたけど、2~3歳ごろに娘にも数冊選ばせると、必ず持ってきたのがノンタンの絵本。クッキーは絵本の見返しにくわしいレシピが載っていて、お菓子づくり初心者の私でも、最初からさっくりおいしくできました。入れていないのに、なんだかバナナのようなやさしい甘みを感じる、懐かしいクッキー。先日は山登りの前日に作って、山の上で美味しく食べました。
最近作ったのが、『300年前から伝わる とびきりおいしいデザート』という絵本のテーマになっている「ベリーのフール」。300年前、200年前、100年前、現在と4つの時代に同じデザートを作る親子が出てきて、その背景が実にドラマチック。美しく細やかな絵から、いろんな想像がかき立てられる素敵な絵本です。フルーツ・フールは混ぜるだけの簡単デザートなので、すぐに真似できるのも嬉しい。今食べているこの味を、300年前のアメリカやヨーロッパの人たちも味わっていたんだなぁ、と思わずジーンとしてしまいます。
読んでおいしい、作って楽しい絵本クッキング。
まだまだ知らないレシピと、出会っていきたいな。
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杉浦さやか「さやかとふきの親子デート+ plus」 はプチプラおでかけのヒントがいっぱい。
杉浦さやか Sayaka Sugiura
1971年生まれ。日本大学芸術学部卒業。在学中よりイラストレーターとして仕事を始める。 著書に『えほんとさんぽ』『おきにいりと暮らすABC』『おやこデート』(白泉社)、『おたのしみ歳時記』(ワニブックス)、『ニュー東京ホリデイ』『たのしみノートのつくりかた』(祥伝社)他多数。現在、10歳の娘・蕗と夫と3人で東京に暮らす。
杉浦さやか新刊プロジェクト(祥伝社)
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杉浦さやかTwitter
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