2019年4月12日

第11回 井上和香さん×助産師さん「辛い腰痛や坐骨神経痛は、骨盤エクササイズで楽になる」

抱っこの負担が体中の痛みへつながる

第11回 井上和香さん×助産師さん「辛い腰痛や坐骨神経痛は、骨盤エクササイズで楽になる」の画像2

和香:
私は夜泣きで抱っこするのが、腰にきて辛かったです。疲れてくると、自分のお腹をつき出して、子どもの体重を支えてるって、気づいて途中で戻すんですけど、同じ姿勢は大変で…。体重が重くなってくると、もう耐えられない! だけど、抱っこをやめることはできないじゃないですか。あれって、どうしたらいいんですか?

是枝:
これは、腹筋を鍛えるしかないですね。妊娠中に伸びきってしまった腹筋が戻り切っていない方も多いんですよ。いわば腹筋が崩壊している感じなので、腹筋をうまく使えない分、すべて腰や背中の筋肉でで代償しなきゃいけないわけですよ。背筋もないと、腰に負担がかかるけれど、それも支えきれないから、お腹を突き出して支えようとします。腰痛持ちの人は大概、お腹突き出してますよ。

和香:
みんな、そうなんですね! だから抱っこしながら、ときどき体を前に丸めないと痛くて。

是枝:
わかります!腰を反らしていた分、腰の筋肉が疲労してくるので、それを和らげるために丸めたくなるんですよ。こういうタイプの方って、腰痛だけに留まらず、そのうち膝にくるんですよ。産後に膝が痛いって方も多いんです。。

和香:
そうか、膝にも来るんだ。腕も痛いし、肩は凝るし、寝不足で頭痛もありますしね。どこもかしこも痛くなってくる! わー!

是枝:
お母さんはそれだけ大変ってことですね。骨盤まわりが緩むんでいることによるトラブルも、相談しにくいので一人で抱えちゃう人もいます。

和香:
確かに「妊婦の時から尿もれが始まる」って聞いていても、いざなってみるとショックでした。くしゃみとかジャンプとか、意外と腹筋使うようなことをすると、危なかったですね。今はもう尿もれはなくなったのですが、子どもにトランポリンに乗りたいと言われると、いまだに怖いです。

是枝:
尿もれの原因は、骨盤底筋の緩みです。骨盤の底には、骨盤底筋という筋肉群があり、膀胱、子宮、腸などの臓器を支えています。これが妊娠出産によって緩んだり、伸びきったりすると、尿もれ、痔などにつながります。骨盤底筋は、簡単に筋トレできるので、ちょっとやってみましょう。

骨盤底筋をトレーニングして尿もれストップ!

是枝:
では、骨盤底筋のトレーニング法をお教えしますね。お尻を上げ下げするだけの簡単エクササイズです。まずお尻をきゅっと締めて、内ももからお尻まわりの筋肉をきたえます。尿もれにはききますよ!

『骨盤底筋トレーニング』
1.仰向けになり膝を立てて肩幅に開き、両足の裏を床にぴったりつけます。
2.息を吐きながら、ゆっくりお尻を浮かせます。このとき、膝から上半身が一直線になるように意識します。
3.10~15秒程度お尻を上げたままキープ。
4.これを5~10回ほど繰り返します。

ヒップアップ(お尻上げ運動)があります。通常のお尻上げ運動にボールを活用することで内ももや肛門に力を入れることができるので骨盤底筋群を効果的に鍛えることができます。

是枝:
お尻を浮かせているときに、お尻を触ってみて、筋肉がカチカチになっていれば上手くできています。。もし頑張れそうだったら、両膝の間にボールを挟みながら行うと、より内ももや骨盤底筋群を効果的に鍛えることができますよ。結構つらいですけどね。腰痛持ちの人は、無理に頑張りすぎないでくださいね。

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和香:
お腹まわりがプルプルしますね。

是枝:
骨盤底筋は、尿を自力で止めるときに使う筋肉なので、尿道口や膣を締めておく力を鍛えることができます。入浴中に膣内にお湯が入ってしまうとか、おならが止められないといったトラブルも、この筋力に関わっていて、骨盤がもとに戻っていないというサインなんですよ。

和香:
骨盤の力なんですね。

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