第15回 井上和香さん 「人見知りだから、ママ友を作れるのかずっとドキドキしてました」

人見知りママは、話しかけてほしい
日下:
 先ほど、和香さんは人見知りだっておっしゃってましたが 
 孤立しやすいママさんってどうしてもいると思うんです。
 子育て支援センターでも
 話しかけたいけど話しかけられなくて、自分を責めてしまうというか。
和香:
 私、人見知り特有の気持ちは痛いほどわかるので
 孤立してる人は、逆にこちらから話しかけることもあります。
 私自身も、自分からいけないから、誰か声かけてくれないかなと思ってたんです。
 もちろん、声かけられたくないタイミングがあることもわかっているので
 声かけて一言会話をしたときの反応で、話を続けるか決めています。
日下:
 本当にそのひとことで、救われている人もいると思います。
 話しかけるほうも、勇気がいったりしますからね。
和香:
 私も話しかけられた時は、
 「人見知り」な態度をとらないようにしています。
 本当に「こんな私に声かけてくれてありがとう!」という気持ちですから。
 でもね、人見知りは直らないんです。いまだに。
 だから私、もしかすると常に演じてるんじゃないかって
 思うこともありますよ。
 日下:
 それは、演じているんじゃなくて、がんばっている、だと思いますよ。
 人見知りさんは全員、和香さんの言葉に共感していると思います。
 ママ同士という、いままでの生活環境とまったく違う新境地で
 誰しも、まわりとうまくやっていくために、多少の無理はしていますから。
 演じているという意味では、芸能人だから、
 テレビの中のイメージが先行しているというのは、あるかもしれませんね。
和香:
 それもあると思います。
 この間友達が、ある芸能人に会ったら
 「結構ツンツンしててイメージ違った」という話を聞いたんです。
 その芸能人の方は私もよく知ってる人で、良い人なんです。でも、初めて会った人に急にテレビのような笑顔ができない人もいるし、毎日いろんな人に見られてるし、知らない人ばかりで警戒しちゃったのかもしれないと思うって話をしました。
 本当に良い人なのに、笑顔がないだけでイメージ悪く見えてしまうんだなと思ったんです。
日下:
 やっぱりそういうところ、あるんですね。
和香:
 私も、もしかしたら美容室ではツンツンした人に見える時もあると思います。
 美容室の知らない店員さんに話しかけられると緊張して、私の中にバリアができちゃって、
 目を合わせられなくなっちゃうんです。
日下:
 そこまでなんですね!
 和香さんは、テレビ上では話が得意な印象がありますが
 でもそれは仕事だからがんばっている部分もあって、
 本来の自分の性格からすれば、エネルギーをたくさん使っているんでしょうね。
和香:
 やっぱり仕事でスイッチを入れて話すのと、
 普段の自分は落差がありますね。
 仲のいいママ友には、素の自分を見てもらえるので、助かります。
 〈スタジオ〉
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取材・文=日下淳子(kodomoe編集ライター/元保育士)
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■井上和香さん:
 1980年生まれ。女優。2012年、映画監督の飯塚健さんと結婚。2015年7月、第一子となる娘さんを出産。オフィシャルブログ:https://ameblo.jp/inoue-waka


































