
歩くことが本当の思考力を育てる。一時的に、日本の里山暮らしをしていて思うこと【タベコト in Berlin・128】
ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主宰している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。
日本の里山から
いつもはベルリンからお届けしているタベコトですが、今回は一時帰国中の日本からお届けします。

みんなでちゃぶ台を囲んでご飯を食べられる幸せ。日本の素敵な文化。
我が家の上の子たちは、以前、日本のシュタイナー学校に通っていたので、今、下の子を連れてそちらを訪問中。ベルリンの街中から自然豊かな里山での日々。山のてっぺんに存在する学校へは徒歩で通学する子も多く、みんなとっても元気。
30分以上の徒歩通学に、最初はあっという間にへばっていた我が子たちも、数日の間にみるみる足腰が強くなり見違えるほど生き生きしていきました。車やバスを利用することもできるけど、あえて歩くことを意識する。それって実はすごく子どもの成長を助けると言われているんです。

川の水も綺麗で感激。
確かにドイツでも多くの方が子どもの頃から「散歩」をします。散歩は、どこかへいくこと、ではなくただ「歩く」ことが目的です。もちろん、森や自然の中を歩く方が気持ちがいいですが、街中であっても、自分の力で足を使って歩く、ということにとっても大事な意味があるそう。

毎日の通学路。山を登っていきます。
私の夫は数学者なのですが、海外では多くの研究者たちがこぞって森を散歩するのです。考えをまとめるとき、思考を深めるとき、散歩はそれを助けるのだそう。それは散歩を「利用」して賢くなろうとか、散歩したから思考が深まった、という意味ではなく、自然と思考を深めていくときに多くの人は「歩く」という行動をとっているようなのです。

ママ友と集って作る持ち寄り夕飯。この日は、餃子にニョッキにサラダなど。
歩くだけで賢くなる。そんな単純な話ではありませんが、ただただ詰め込み、暗記したり、頭だけに働きかける知育ではなく、自分の身体を使うこと、そして健やかな身体を育むことが本当の思考力を育てるというふうに、シュタイナー教育で大切にされていることが、海外の学者たちの行動から見ても実証されていることをみると、子どもたちが「歩ける」環境や「動ける」環境の中でしっかり身体を育んでいくことって、実は後々の成長にとっても大事かもしれません。

ご飯作り中のテーブルのカオス(笑)。この日は子ども5人と大人4人分。
ともあれ、自然豊かな山道で囀(さえず)る小鳥の歌声や、季節の草花を愛(め)でながら新鮮な空気を吸って毎日登校できる子ども時代とは、なんて贅沢なんでしょう。道を歩けば無人販売の新鮮なお野菜があって、季節の味を堪能する。放課後はお母さんたちが集って子どもを遊ばせながら一緒にお夕飯を作ってみんなで食べる。豊かな自然と温かなコミュニティと助け合いのある暮らし。

今年の七夕は笹を切り出してみんなでお祝いできました。
歩くこともそうだけど、自然の中での暮らしや、人との関わりって不便やめんどくささもあるけど、それを超える心地よさもある。そういうものが私たちの暮らしや子育てには必要なんじゃないかな、そんなことも思った休暇の体験でした。
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日登美/ひとみ
3男3女6児の母。10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍、レシピ本など多数出版。現在はモデルとして活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに、食、暮らしと子育てのワークショップ、オンライン講座などを行う。
台所から子育て、暮らしを豊かに。「Mitte(ミッテ)」
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https://mit-te.com/products/wachsen
instagram / @hitomihigashi_b
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