
「パンにハム、チーズ、サラダ」の夕食は貧しい?寂しい? 実はいいことばかりの「引き算の食卓」【タベコト in Berlin・127】
ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主宰している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。
引き算の食卓

いよいよベルリンも夏本番! 誰も彼もがアイス片手に街を歩く季節です!
夏になると、いや夏じゃなくたって、ドイツの人はあまり料理をしないことが多いような気がします。特にここでも再三書いてきましたが、夕飯は作らない! が基本です。
いわゆるカルテスエッセン(冷たい食事)と呼ばれる、パンにハム、チーズ、サラダ。温かいものは昼の残り物のスープなど。引っ越して来た当初は、まるで日本とは逆の文化に、寂しいなと思ったこともありましたが、考えてみると夕飯に重きを置かないって、家事が楽、というだけでなく、実は身体にもいいことなのですよね。

とにかく夏のベルリンはみんなテラス、外席でお日様に当たるのが基本。
お腹が空いていれば、夕方6時くらいまでにさくっとパンやサラダ、スープなど軽いものを食べる。揚げ物とかオーブン料理とか、ご馳走めいたものを食べるのはお誕生日会とかパーティーの時などで例外だから、身体がとっても楽なんです。
昼ごはんには、どーんとたっぷり調理されたご飯を食べるので不足感はないし、夜寝る前に満腹じゃないってすごく健康的。

お夕飯の後はカードゲーム、が子どもたちの好きな時間。
3食あれもこれもと満たされている食卓の良さもあるけれど、引き算しまくりで足りないくらい(笑)のドイツの食卓の簡素さは、実は健康的であり、しかも食事に時間をかけすぎないことで、カードゲームをしたり、本を読んだりとゆっくりとした夜の時間を有意義に使える。子どもたちも普段が質素な食卓なので、ハレの日のご馳走のありがたみがわかり、本当に喜んでくれるようになりました。

ごはんはシンプルなんだけど、デザートは絶対ほしい! というのがドイツの食卓(笑)。 楽なのか、楽じゃないのか!? この日はレモンタルトを作りました。
日本の食のスタンダードはドイツからするととっても贅沢なんです。そういうものがふつうにある、という良さもあるけれど、普段の夜を質素にして、足し算ではなく引き算の食卓を目指す。削れるところは削ってしまえばいい、という考え方は実は貧しいわけでも、寂しいわけでもなく、子どもの心にも身体にも、本当の満足をもたらしてくれるのかもしれないな、と最近思っています。
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日登美/ひとみ
3男3女6児の母。10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍、レシピ本など多数出版。現在はモデルとして活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに、食、暮らしと子育てのワークショップ、オンライン講座などを行う。
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instagram / @hitomihigashi_b
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