絵本作家・江頭路子 絵本作家になったのは、思いがけないご縁がつながった「偶然」なんです
また、詩に絵をつける絵本を作ってみたいです。
途中で両方がシンクロしていくのが、すごく楽しいから
ーーこれからどんな絵本を作っていきたいですか?
親子で一緒に楽しむ絵本はずっと描いていきたいんですけど、他には、詩に絵をつける絵本をまた手がけてみたいです。私は詩を描くのは苦手なので、詩人の方と組んで絵本づくりをしたい。以前、詩人の谷川俊太郎さんと『せんそうしない』（講談社）を作ったとき、詩は詩で進んで、絵は絵で進んで、途中で両方がシンクロしていくのがすごく楽しくて。谷川さんも意見を言ってくださり、それがなかったらここまでよくなってなかったな、と思います。ストーリーがない「詩」という文章から、ある程度、私なりにストーリーを連想していけることも楽しいんです。
ーーこれから、ますます楽しみです！ ご自身の子育てについて、思うことはありますか？
えーと……それは考えてなかったな（笑）。自分で考えて行動できる子になってほしい…かな。でも、元気でいてくれれば、それでいいなって思います。
子育てでは、日々葛藤するし、自己嫌悪しちゃいますね。私ってほんとに怒ってばかりで、こうるさいなあって。外から見たら、きっと引くくらい叱ってる。娘もしゅんとしちゃうし……
ーーみなさん、叱りすぎてしまったと自己嫌悪される……共通の悩みなんですね。でもあおいちゃん、すごくのびのびしているし、楽しそうだし、大丈夫ですよ。
そうだといいんですけど。娘と過ごす中で、たくさんアイディアやヒントをもらうので、それを少しずつ作品にしていきたいです。
ーー最後に最新刊『なきごえたくはいびん』を読者の方にご紹介ください。
最初の『なきごえバス』は、どうぶつのなきごえがたくさん出てきましたが、今回はなきごえだけではなくて、いろいろなどうぶつたちのおうちの中を、のぞいて楽しめる絵本になっています。私自身は、絵の中にある小技がすごく気に入ってます。最初に出てくるねずみさんが、実はほかのページにも登場していたりとか、それぞれ細かく描き込んだすずめさんの小さなおうちとか……。お気に入りのシーンは、おさるさんのページです。きつつきが101号室、おさるさんが201号室、りすさんが301号室っていうのを思い付いたとき、我ながら「これはいい！」って思いました（笑）。細かいところまで丁寧に描きましたので、隅から隅までじっくり見てもらえたら嬉しいです。
二児の母でもある代表の辰巳末由（たつみまゆ）さんがセレクトされた
絵本を中心とした素敵な本たちが並ぶ書店さんです。
親子で楽しめる展示やイベントも定期的に開催されています。
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