妄想が止まらない! 未確認公園と遊具たち【新連載・ぼくとフジオ】
新連載が始まります。『ねたあとゆうえんち』や『よなかかいじゅうイビキラス』(ともに白泉社)などでおなじみの絵本作家でイラストレーターの大串ゆうじさんが、子育ての中で日々湧いてくる「妄想」を描きます!
はじめまして。 大串ゆうじと申します。イラストや絵本の仕事をしています。妻と3歳になる息子フジオと3人で東京の郊外(西の方)で日々バタバタと暮らしています。ちなみに、息子の名前の由来は尊敬する藤子不二雄先生です。
日常生活をおくる中で頭の片隅にモコモコと妄想のようなアイディアが湧いて来ることがよくあります。その中で「ん? これ面白いかも?」と思った妄想を広げていって絵本や絵を創作しています。なので僕は妄想をすごく大事にしています。
「これは面白い!」と思ったアイディアは、仕事から帰宅してきた妻に落ち着く間も与えず 「ちょっとこういうの考えたんだけど、どう思う?!」と反応を確認したりします。「なんかさー、自分の事ばっかり話すよね! そんな面白くない!」と疲れ気味のときはちょっと反応が悪いですが、「それ面白いね!」と言ってくれると「よし!」と嬉しくなります。
子どもが生まれてから3年半、子育てや家事など、新しくやることが増えてきて、 脳の今までと違う部分がビンビンと刺激されたのか、新しい「妄想・アイディア・ネタ」が頭の中に浮かぶことが増えました。そんな妄想アイディアをここで発表していきたいと思います。
第1回 地図には載っていない……、未確認公園とその遊具
保育園がお休みの日。午前中や夕方にフジオとちょっとお散歩や遊びに行く場合、だいたい周辺の公園に行くことになります。「東京ってけっこう大小さまざまな公園があるんだね~」とよく妻とも話すのですが、そんなことも、フジオが生まれてからあらためて気づかされたことのひとつです。
とくに小さい公園は、ひとりで遊ぶわけにもいかないし、時々ベンチで缶ビールを飲むくらい(笑) 。でも、なかなかいいもんですね~。ちょっと古びたレトロな公園に夕方子どもといると、いつの記憶だかわからないような遠い思い出が蘇りそうになり、フワ~っと平和な感覚になるときがあります。
公園には色々な遊具がありますが、バネがあってブヨヨ~ンと前後左右に揺らして遊ぶ「スプリング遊具」、動かない「形象遊具」、巨大なタコの滑り台など、生き物を模した遊具をよく見かけます。ちょっと間抜けなかわいらしいデザインのものが多く、ジ~っと一点を見つめる生き物たちの存在感がなんとも言えず絵になるな~と思っていました。
フジオと遊びながら見たことのない生き物の遊具を発見すると、写真を撮っては保存するという日々を送っております。そんななかから考えた妄想遊具を紹介したいと思います。
不思議な生き物のスプリング遊具!?
まずは未確認生物の「スプリング遊具」です。僕はネッシーやツチノコなどの未確認生物に昔からとても興味があるので、そういう不思議な生き物の「スプリング遊具」がある公園って面白いかも、と思って考えました。
さらに妄想は広がって……
町のどこかに存在すると言われているが地図には載っていない。どうやったら、たどり着けるのか定かではないが、噂は絶えない謎の公園……「未確認公園」。その公園には謎の砂場や不思議な滑り台……そして謎の生き物の遊具、「未確認遊具」がある……、と妄想もどんどん広がっていきます。
これが、「未確認公園」のイメージです。
描きながら、「地獄鉄棒」や「UFOブランコ」といった、遊んでみたいけれど怖くなるような遊具も思いつきました。
以上、「未確認公園とその遊具」でした。公園の妄想はまだまだいろいろとあるので、次回も「公園」をテーマにしたいと思います。
ありがとうございました。
大串ゆうじ
おおくしゆうじ/1976年茨城県出身。多摩美術大学絵画科油画専攻卒業。個展などで作品を発表しながら、雑誌、テレビ、広告などのイラストレーションで活躍。著作絵本に『よなかかいじゅうイビキラス』、『ねたあとゆうえんち』(白泉社)『しょうてんがいくん』(偕成社)がある。
www.senggeng.com/kushi/
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