【大人気『パンどろぼう』の作者が語る】パンが大好きという柴田ケイコさんに、パンの魅力と絵本の制作秘話を聞きました
おいしそうなパンとアッと驚く楽しい展開が魅力の「パンどろぼう」シリーズ。ご自身もパンが大好きという柴田ケイコさんにパンの魅力と絵本の創作秘話を聞いた、2022年12月kodomoe本誌の内容を、全公開いたします。
※内容は2022年当時のものになります。ご了承ください。
パンをかぶったしろくまが
パンどろぼうのモデルに
「パンどろぼう」シリーズをはじめ、パンが登場する絵本を多く手がけてきた柴田さん。
「もともとパンが好きということもあり、絵本を作る前にも個展で『こてんぱん』と題して、パンにまつわるいろいろなイラストを発表しました。その作品の一つに、パンをかぶったしろくまが森を走って逃げているというイラストがあって、このイラストから『パンどろぼう』が生まれました。なので、『こてんぱん』で描いたパンのイラストたちが、のちの絵本に登場するキャラクターの原点といえるのかもしれません。
パンには味、フォルム、香り、食感、焼ける前と焼けた後の変化だったり……魅力がたくさんあるからこそ、絵本にも登場するのかなと思います。だからこそパンを描くときは、パンの焼き上がりの色合いができるだけおいしく見えるように気をつけて着色しています。パンによって色味や生地が違うので、そこを表現するのが難しいなと思っています」
パンどろぼう

憎めない表情の「おおどろぼう」
『パンどろぼう』
柴田ケイコ/作
KADOKAWA 1430円
世界一おいしいパンを探し求めるパンどろぼう。ある日、森の中で見つけたパン屋さんに忍び込み、盗んだパンをかじると驚きの味が!
『パンどろぼう』の原点
「こてんぱん」イラストを公開

「こてんぱん」は2014年に開催された柴田さんの個展。「お腹がすいたとき、私の心はこてんぱんにノックアウトなのです」と語る柴田さんが、パン愛を込めて描きおろしたユニークなイラスト。


パンもドーナツもお米も
みんな違った面白さが
「『ドーナツペンタくん』のときは、パンと違ってアイシングがいろいろあったり、トッピングなどで模様もさまざまに表現できたりするところが面白くて、新鮮な気持ちで描いた作品です。最新作の『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』(KADOKAWA)では、
パンではなくごはんを描くページが多かったです。お米を一粒一粒描くのがとっても大変で、パンを描くのとはまた違った難しさ、面白さがありました」
パンという身近な題材だけに読者の方からも、サイン会などの際に多くコメントをもらうそう。 「どれもとても嬉しいのですが、とても多くいただくのが『絵本を読んでパンが食べたくなりました』『パンを作りたくなりました』というものです。そういった純粋な意見が逆に新鮮に感じます。ほかにも『ドーナツを買って帰りました』という話を聞いてとても嬉しかったです。
私自身もパンは大好きで、子どもの頃から朝ごはんによく食べています。小学校の頃はよく母親がフレンチトーストを焼いてくれていたのを覚えています。特に隠し味などしている特別なものではなく、一般的なフレンチトーストだったのですがそれがおいしくて、いまだにフレンチトーストが大好きです。
今は息子たちに私がフレンチトーストを作っています。朝はばたばたするので前の晩から卵・牛乳・きび砂糖・シナモンで漬け込んでおきます。でも、毎日だと飽きるので1週間に一度くらいにしています。生地から作ることはなかなかないですが、昔、子どもたちとキャンプに行ったとき、ダッチオーブンでパンを焼くのが楽しくて一時期ハマっていました。
お店で買うパンにもお気に入りのものがたくさんあって、これ! っていうのが難しいのですが、地元の高知だと『chimney』さんのティラミスパン、お仕事でよく行く東京だと『365日』さんのクロッカンショコラが大好きです」 パンを題材にした作品、これから描いてみたいものがあるとか。少しだけ構想を教えてくれました。
「世界の人々がパンを服装にしていたらどんな感じかなーって思うと面白いなぁと妄想したりします。『今日の課長のズボンはフランスパンなのね。ちょっとハード系なんだ』とか(笑)」

柴田さんが息子さんに作るというお手製フレンチトースト。

柴田さんお気に入りのパン。「chimney」(高知県香美市)のティラミスパン。

柴田さんお気に入りのパン。「365日」(東京都渋谷区)のクロッカンショコラ。
ドーナツならではのアイシングや
トッピングにも注目
『ドーナツペンタくん』

色とりどりのドーナツが楽しい
『ドーナツペンタくん』
柴田ケイコ/作 白泉社 1320円
ペンタくんは移動販売のドーナツ屋さん。お店は真夏の海水浴場で大人気。ちょっと不器用なペンタくんには誰にも言えない秘密があって……。
『パンどろぼう』のパンが作れるレシピ本

作ってみよう「パンどろぼう」
『パンどろぼうの
せかいいちおいしいパンレシピ』
吉永麻衣子/料理 柴田ケイコ/原作
KADOKAWA 1540円
絵本に登場するパンやキャラクターそっくりのパンのレシピを、生地づくりから丁寧に紹介。おうちで楽しく作れるシリーズ初のレシピ本。
「もりのパンや」に並ぶかわいいパンも作れちゃう♪

うさぎパン

こあらパン

ぼうしパン

さるパン

ケロケロコッペパン

めがねパン

かめパン
絵本作家
柴田ケイコさん

1973年、高知県生まれ、在住。書籍・広告・雑貨など幅広いジャンルで活躍中。『めがねこ』(手紙社)で絵本作家デビュー。絵本に「ぽめちゃん」シリーズ(白泉社)など。
(kodomoe2022年12月号掲載)





































