休日・夜間に子どもの発熱、嘔吐。受診を迷ったら「#8000」に電話で相談
2020年9月18日

休日・夜間に子どもの発熱、嘔吐。受診を迷ったら「#8000」に電話で相談

子どもの熱発、嘔吐、けいれんなど、休日や夜間に体調を崩す子どもは多いもの。しかしこのコロナ禍、病院に行くのをためらうママやパパは多いかもしれません。そんなときに利用できる「#8000」を知っていますか?
医師の坂本先生に「#8000」についてお聞きしました。

夜間に子どもの体調異変
そんなときは「#8000」に電話して!

――今までは、子どもが体調を崩したら受診という考えが一般的だったと思いますが、コロナ禍の今、同じように体調を崩しても、感染のリスクを考えて病院へ行くことを迷うご家庭もあると思います。

発熱や嘔吐、けいれんなど、子どもの体調異変は、日中ならば、まずはかかりつけ医に電話をするのが良いでしょう。新型コロナウイルスによる感染症が心配なこういうときだからこそ、どういうタイミングで受診をしたら良いかを相談してください。

休日や夜間の異変については「#8000」という厚生労働省の事業があります。

#8000は、「こども医療電話相談事業(※1)」といって、休日や夜間の子どもの症状にどのように対処したらよいのかを、住んでいる各都道府県で待機している小児科医や看護師にアドバイスしてもらえるという事業です。携帯電話などから#8000にかけると、まず居住している各都道府県の相談窓口につながります。

休日や夜間、発熱や頭をぶつけた、嘔吐やけいれんを起こしたなど、子どもの症状にどう対処したらよいか判断に迷ったときに「すぐに病院に行ってください」「朝までようすを見ましょう」など、適切な対処の仕方や受診病院などを電話で教えてもらえます。

心配な症状がでているならば、感染症をおそれて受診を控えるより、病院に行かないことのリスクがあるという認識を持って、まずは電話で医療機関の状況や症状の相談をするのが良いでしょう。

休日・夜間に子どもの発熱、嘔吐。受診を迷ったら「#8000」に電話で相談の画像1

――大人が発熱やのどの痛みなどの体調異変を感じた場合も、今は新型コロナウイルス感染症を疑って先に電話をした方が良いでしょうか。その場合は病院に? それとも保健所に?

発熱しているとなると、病院に向かうより、まず電話で確認を取ることをおすすめします。新型コロナウイルス感染症の患者との濃厚接触の可能性や心当たりがあるなどという場合も含めて、厚生労働省のサイト(※2)に相談・受診の目安が掲載されているので確認してください。

――お子さんがいるご家庭では、親が新型コロナウイルスに感染した場合、お子さんの預け先などが心配なご家庭も多いと思います。

大人の感染が判明した場合、お子さんが一緒に入院できるかどうかは病院によります。一緒に入院して、陰性のお子さんがそこで感染するリスクは当然あるため、避けたいところではあります。

子どもの感染は家庭内での大人からの感染が多数です。
入院などの心配をしなくても良いように、まずは大人自身が感染を回避して、体調管理をしていかないといけないですね。

※1 厚生労働省 こども医療電話相談事業「 #8000」https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html
※2 厚生労働省ホームページより「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安」:https://www.mhlw.go.jp/content/000628620.pdf

 

教えてくれたのは
坂本昌彦先生
さかもとまさひこ/佐久総合病院佐久医療センター・小児科医長
2004年名古屋大学医学部卒。愛知県や福島県で勤務した後、12年、タイ・マヒドン大学で熱帯医学研修。13年、ネパールの病院で小児科医として勤務。14年より現職。専門は小児救急、国際保健(渡航医学)。日本小児科学会、日本小児救急医学会、日本国際保健医療学会、日本国際小児保健学会に所属。日本小児科学会では小児救急委員、健やか親子21委員。小児科学会専門医、熱帯医学ディプロマ。現在は、保護者の啓発と救急外来の負担軽減を目的とした「教えて!ドクター」プロジェクトの責任者を務めている(同プロジェクトは18年度、キッズデザイン協議会会長賞、グッドデザイン賞を受賞)。
 
教えて!ドクター:https://oshiete-dr.net

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