ステイホームの事故に注意!危険を減らすためにできることとは?
新型コロナウイルス感染予防のためにステイホームが呼びかけられ、子どもがおうちで過ごす時間が以前よりも長くなっているご家庭は多いのではないでしょうか。
子どもの事故は実は家の中でも多く起こっています。何歳くらいの子どもが、どんな事故を起こす可能性があるのかを知ることで、防げる事故があるかもしれません。医師の坂本昌彦先生とアウトドア防災ガイドのあんどうりすさんにステイホーム中の事故についてお聞きしました。
対策することで
防げる事故がある
坂本先生:保護者の皆さんに知っておいて欲しいのは、家庭内ではどのくらいの月齢・年齢のお子さんに、どういった事故が多いかということです。それらを知り、対策を立てることが事故を防ぐためには必要です。
※注意したい年齢はあくまでも目安です。子どもの行動範囲などに注意して対策を行ってください
誤飲:0歳~
1歳前後から注意が必要です。子どもの手の届くところ、具体的には床から1メートルまでの高さには、口に入るような小さいものを置かないことが「誤飲」の防止策のひとつになります。
やけど:1歳前後~
ハイハイや歩くことができる年齢になると「やけど」に注意です。電気ポットのコードに引っかかり、ひっくり返ったポットからこぼれた熱湯でやけどをする例があります。子どもの行動範囲にポットを置かない、ロックをかけるなどの防止策が必要です。
お手伝いや大人のまねをしたくなる3歳頃からも注意しましょう。ガスコンロに手が届くならば、ロック機能を使ったり、元栓から切っておくことはひとつの防止策になるでしょう。
また、小学生くらいになると子どもだけで留守番をするときに電子レンジの使い方を間違えて発煙や発火を起こす例があります。電子レンジをきちんと使えるようにする、または、使わなくても食べられるようなものを準備することが必要です。
転落:2歳頃~
子どもに多い事故に「転落」があります。物にのぼることができるようになる2歳くらいから注意が必要です。ベランダからの転落がよくニュースになりますが、圧倒的に多いのが「窓」からの転落事故です。暑くて窓を開ける時期にはとくに転落事故が多いということも保護者の方は知っておいてください。
ロックをかける、ウィンドウガードを付ける、足台になるものは窓やベランダから60センチ以上離すなど、対策を立てることで事故は減らすことができます。
親が子どもからずっと目を離さないのは現実的にはなかなか難しいですよね。それならば、目を離していても事故が起きないように防止策をとることが必要です。
防災アイテムは
安全装置としても役立つ!
あんどうりすさん:台風などの際、強風で網戸が動かないように固定できるグッズは、子どものいたずら防止にも役立ち、転落防止アイテムとしても使うことができます。
また、使っている人も多いかもしれませんが、子どもが刃物や割れ物が入った引き出しや棚、扉などをロックするグッズは危険を回避してくれます。
これは、いたずら時期を過ぎたあと、子どもが大きくなってからも防災に役立ちます。地震の際、冷蔵庫が揺れたり倒れることで扉が開き中のものが出てしまうと食料がダメになってしまいます。
危険防止用のロックを冷蔵庫の扉につけておけば、開かずに中のものが出ないので、たとえ中でごちゃごちゃになったとしても何とか食べることはできます。
網戸の固定具も扉のロックも、いたずらや危険防止と共に災害対策としても役立つのでおすすめですよ。
坂本昌彦先生
さかもとまさひこ/佐久総合病院佐久医療センター・小児科医長
2004年名古屋大学医学部卒。愛知県や福島県で勤務した後、12年、タイ・マヒドン大学で熱帯医学研修。13年、
教えて!ドクター:https://oshiete-dr.net
あんどうりすさん
あんどうりす/アウトドア防災ガイド リスク対策.com名誉顧問
阪神淡路大震災での経験とアウトドアスキルを使った日常にも役立つ防災テクを、赤ちゃん子育て仲間に話したのが2003年。技だけなく仕組みと知恵が得られると好評で、口コミで全国に広がる。現在、企業研修など多様な講演、FM西東京パーソナリティ、リスク対策.comなど防災記事も執筆。ゆるくて楽しい防災が好み。
Facebook:https://www.facebook.com/andorisu
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