2023年11月15日

ハクサイの根元から葉が!?「野菜や果物の捨ててしまう部分」と水があれば始められる、超簡単ガーデニング【良原リエの「台所ではじめよう カンタン!リボベジ栽培」・1】

親子で植物を育ててみたい! 収穫できるものなら、なおいいな……。そんな風に思っても、実際にガーデニングに挑戦するのはちょっと面倒。そんなかたにおすすめなのが「リボベジ」です。都会のまんなかの小さな庭で、たくさんの植物を育て、『食べられる庭図鑑』という著書も出している、音楽家・良原リエさんの連載です。

第1回 水さえあれば育つニンニク編

過ごしやすい気候になってきました。暑すぎず、寒すぎず、何をするにも良い季節ですね。私の大好きなガーデニングにも適した季節です。冬越しできるハーブや花の苗もたくさん出回ります。寄せ植えなども楽しいですね。

……などと書いてしまうと、植物を楽しみたいけれど、やっぱりハードルの高さを感じてしまう、という方もいるかもしれません。そんな方にはリボベジをおすすめします。再生栽培とも呼ばれますが、台所にある野菜や果物のヘタやタネを育てることです。普段は捨ててしまう部分を使うので無駄がなく、わざわざ何かを買い求める必要もありません。やってみたい!と思ったら、すぐに始められる気軽さがリボベジの一番の魅力だと思います。

ハクサイの根元を水栽培。ぐんぐん葉が伸びてくるのが楽しい。

ニンジンやダイコンのヘタを水に浸けて、葉を育てたことはありませんか? カブやビーツも簡単です。ネギ類やコマツナ、ハクサイ、チンゲンサイといったアブラナ科の野菜も、根元を切って水栽培すれば育ちます。

茎が赤くて美しい、ビーツの葉。

いずれも楽しい栽培ですが、この季節ならではの私のおすすめがあります。ニンニクです。ニンニクは涼しい気候が好きなので、今の季節にぴったりなんです。

方法はいたって簡単。丸ごとのニンニクを載っけられるサイズの空き瓶を用意します。薄皮を剥き、ニンニクの根元がぎりぎり浸かる程度に水を入れて、明るい窓辺などに置きます。あとは、水が濁らないように時々替えながら、根が出てくるのを待つだけ。

丸ごとのニンニクが割れて芽が出てきました! むき損ねた薄皮が葉にひっかかっています。

根が出れば、順調に育っていきます。数日で、緑色の芽が出てくるはずです。その芽が10cm程度に伸びたところで収穫すれば、スプラウトニンニクです。発芽したばかりでエネルギーたっぷりのスプラウトニンニクは、栄養価が高いと注目されているんですよ。

そのまま葉を伸ばせば、葉の部分を葉ニンニクとして使うことができます。香草として、ネギやニラのように料理のアクセントに使うことができます。緑の部分だけをカットすれば、また伸びてくるので、4~5回は収穫できますよ。

収穫したら親子で一緒に料理するのもいいですね!

成長が早いので見た目にもわかりやすく、子どもたちも楽しく観察できるはず。また、スプラウトニンニクも葉ニンニクも、育てる前のニンニクと違い、柔らかい葉は匂いも控えめで食べやすくなっているので、子どもたちもトライできる味です。ぜひ親子で観察しながら、ぐーんと伸びるニンニクを楽しんでみてくださいね。

良原リエ
よしはらりえ/音楽家。アコーディオン、トイピアノ、トイ楽器の奏者。E テレ「いないいないばあっ!」の音楽をはじめ、映画、TV、アニメ、他アーティストの楽曲の演奏、 制作に関わる。トイ楽器を用いた子ども向けコンサート、ワークショップなども行っている。著書に『食べられる庭図鑑』『まいにちの子そだてべんとう』『たのしい手づくり子そだて』(アノニマ・スタジオ)『トイ楽器の本』(DU BOOKS)など。

instagram @rieaccordion
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