アンガーマネジメントで怒りをクールダウンさせる方法がいくつかある中、わたくし得意顔で…「”タイムアウト”はやっていますよ。お互いカッとなっているときになにを言ってもエスカレートするばかりだから、その場を離れるようにしています」。「タイムアウトを取るよってちゃんと言ってます？」と、篠さんから鋭い質問。「え、いえ……もう知らん！　っていなくなります」「それはタイムアウトじゃないですねー。必ず戻ってくる事を伝えて、不安にさせないように。激おこだから、お母さんはちょっと向こうの部屋に行くねって。子どもにとって一番怖いのは、親に見放されることですから」。そうか……。毎晩寝る前に娘が妙にベタベタしてくるのは、不安だからなのかも。「タイムアウトを取るときは、ケガや事故につながらない安全な場所や状況であることも大切。罰を与えるためではなく、自分の怒りを小さくして感情に向き合うためのものですから」。そのため、タイムアウト中はものにあたったり大声を出すのはNG。ますます怒りが大きくなったり、持続するだけ。音楽を聴く、ストレッチなど、リラックスできることをするといいそう。

アンガーマネジメントというと、「怒り」＝悪で、「怒らないようにしなくては」と自分を律することだと思っていました。篠さんによると、「怒り」は「嬉しい」「悲しい」と同じ、自然な感情。悪いことではないということが大前提。だから無理に自分の怒りの感情に、蓋をしないこと。ましてや子供に「怒るな！」と蓋をしようとしても意味のないこと。怒ってもいい。ただし、後悔しないために３つのルールを守る必要があります。

これは大人も子どもも一緒。篠さんのセミナーにやってきた小学校4年生の男の子。怒っちゃダメと言われてもどうしても怒っちゃうし、気持ちを抑えようとするとなおさら「できない！」とパニックになってしまう。「怒ってもいいんだよ。でもこの３つのルールだけ守ってね」と伝えたら、それだけで気が楽になって、「ルールさえ守れば、怒ってもいいんだ。これならできるかも！」とすごく安心したのだそう。

3のものを傷つけないは、私も娘もできていないこと。私の母も、きょうだいもそうだったのだけど、怒ったときはわざと乱暴に動いて「怒り」をアピールするのです。「ものにあたる人はお金を失う。人にあたる人は……人を失うんです」ぎゃー、怖い！　なんとしても、怒りをコントロールできるようになりたい。他人に向かうのか自分に向かうのか、持続性が問題なのか頻度なのか、人によって怒りの角度は様々。自分に合うアンガーマネジメントの方法を探してみましょう。「失敗しても大丈夫。いつからだってやり直せますよ！」という篠さんの言葉に励まされました。

kodomoe４月号では、Vol.４「アンガーマネジメント入門」というタイトルで、親と子のお互いの怒りの裏に隠された、本当の感情＝「心のコップ」の見つめ方を篠さんがアドバイス。