2018年10月10日

脳科学者・瀧靖之先生「やる気のスイッチを押せる子を育てるには、やっぱり親の力が不可欠!」

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kodomoe10月号では、「地頭をよくする!」という特集で、いまどきの育脳事情について企画しています。WEBでは、将来、勉強や仕事に楽しみながら挑んでいける子になるために幼児期に獲得したい「やる気」と「記憶」の関係について、脳科学者の瀧靖之先生にお聞きしました。

たきやすゆき/医師。医学博士。東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター 副センター長・加齢医学研究所 教授。東北大学加齢医学研究所および東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。読影や解析をした脳MRIはこれまでに16万人にのぼる。『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)は10万部を超えるベストセラーに。一児の父でもある。

幼児期に大事なことは、世の中の事象に興味が持てること

――子どもが将来、自分の力で幸せに生きていけるように、幼児期の親御さんがしてあげられることってどんなことでしょうか?

私がおすすめしているのは、「知的好奇心」をはぐくんで、伸ばしてあげることです。これからの勉強、仕事、人生において大切なことは、世の中のことにいかに興味が持てるかと、それを突き詰められるかどうかです。
そのためには、幼児期にさまざまな体験をさせてあげられるといいですね。体験した中で興味を持ったことに、子どもはのめり込んでいきます。そうやってものごとを突き詰める体験をしている子は、その後の学力の伸びも違ってくると言われています。

もうひとつは、共感性を持つこと。相手の喜怒哀楽を自分のこととして理解して、適切に対応する能力が、求められていると感じます。よく言われている「非認知能力」のひとつで、やり抜く力と自制心に加え、共感性や創造性を育てていくことが重要です。

つまりは、自分の能力を伸ばす原動力を持てるかと、相手にいかに共感できるか、このふたつが子どもの将来に向けて、重要になってくると考えています。

――では、知的好奇心をはぐくむためには、どんなことをしていったらいいでしょうか?

脳は、領域によって発達のピークを迎える時期が異なります。一番伸びる時期に、その分野に興味を持って楽しめるように、親御さんが働きかけられるといいですね。

例えば、生まれてすぐというのは、五感に関わるような、ぬくもりを感じる、見る、聞く、という領域が発達するので、好奇心以前に、まず愛着形成が重要になってきます。親御さんが、いかに笑顔で抱きしめて、目を見て語りかけるか、です。そういう愛着形成が土台として非常に重要です。

その後、生後半年から2歳ぐらいまでは、母国語の獲得に重要な時期になります。この辺りから、好奇心の土台を作るという点で「読み聞かせ」をしてあげるといいのではないでしょうか。引き続き、愛着形成がはぐくまれていくのはもちろん、子どもは言葉のリズムを感覚で覚えますし、語彙力も増えます。

3~5歳になると、脳の「運動野」が発達してきます。スポーツそのもののほかに、楽器演奏のようなコーチ運動(こまかい手足の運動)などもできるようになってきますので、がぜん運動や楽器などに対する興味がわいてくるでしょう。もちろん、本格的な習い事でなくていいんです。このぐらいの時期に少しでも触れたことがきっかけで、運動や芸術に興味を持ち始めると思います。運動が苦手なお母さんでも、キャッチボールをしてあげるだけで、お子さんの身体能力は伸びていきますよ。


→まず親しみを感じさせることが、やる気アップにつながる

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