第2回 井上和香さん×現役保育士さん(続) 「子どもに対して感情的になってしまうとき、どうしたらいい?」
芸能界に復帰しながら、2歳の子どもの育児と真剣に向き合う井上和香さん。
育児で頼れる人が少なく、子どもに最大の愛情を注ぎながらも「私ってダメなママなのかな」と思い悩んだこともあるそうです。
現役の保育士・田中良昌さんに、叱り方についてのママの本音をぶつけてみました。
育児書では答えてくれないその思いについて、「叱ったことを思い悩むより、フォローすれば大丈夫!」と話していただきました。
■田中良昌さん:
キッズスマイルカンパニー所属の現役保育士。歌遊び、バルーンパフォーマンス、絵本の読み聞かせなど、幅広い分野で親子コンサートや子育て支援活動を行っている。
感情が高ぶると手が出てしまう娘に困っています
井上和香さん(以下、和香):
最近悩んでいるのが、子どもの手が出ることなんです。
それがかなりの痛さで、私もあんまり怒っちゃいけないなと思いながらも、顔を叩かれることもありますし、一瞬カッとなるぐらい痛いんですよ。
あれがどうにか直らないかなと思ってるんです。
田中良昌さん(以下、田中):
たとえば、どういう場面で手が出ちゃうんですか?
和香:
子どもがしていることを、やめさせるときでしょうか。
「もう行くよ」って無理矢理抱っこしたとき、うわーっとなって叩いてきたり。
ごはんのときでも、もう食べたくないっていうときは、机をバンバン叩いたり。
けっこう物に叩いて当たる感じですね。
田中:
手が出るとか、茶碗やはしを投げて困るという話は、けっこうみなさんが悩んでいる部分なんですよ。
反射的に手が出てしまうのは、「言葉で伝えることが、まだ未熟」ということです。
和香:
やっぱり、そうですよね。
田中:
子どもとしては無意識の防衛反応なので、叩くことをスパッとやめさせるのは、難しいです。
言葉が出るようになると、だんだん変わってきますよ。
アプローチとしては、一回一回「嫌だったんだよ」という気持ちを真剣に伝えてあげてください。
伝えることによって、「ママがそんな嫌な気持ちになるんだ」「悲しい気持ちになるんだ」ということが、心の奥に根付いていくと思っています。
和香:
優しく伝えなきゃいけないんですよねー。
ずっと一緒にいると、言葉がきつくなっちゃって、すごく後悔するんです。