2020年12月28日

『ちかてつもぐらごう』【今日の絵本だより 第179回】

kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『ちかてつもぐらごう』【今日の絵本だより 第179回】の画像1『ちかてつもぐらごう』
大森裕子/作 交通新聞社 本体1300円+税 

12月30日は、地下鉄記念日。
1927年(昭和2年)のこの日に、東京・上野~浅草間に、日本で初めての地下鉄が開業したことから制定されました。
今回はそんな記念日にぴったりの絵本、『ちかてつもぐらごう』をご紹介します。

今日は、ちかてつもぐらごうの「つちのしたツアー」の日。
きつね、ねこ、たぬき、たくさんの動物の家族連れが、切符を持って集合場所の「もぐらづか」に集まってきました。
はしごを降りると、みどりの窓口ならぬ「ちゃいろのまどぐち」や、いろんなお弁当が並ぶお弁当屋さんが。
さあ、ガイドさんの案内でホームから車両に乗り込んだら、いよいよ出発です。

早速みんな車内でお弁当をいただいたら、まずは「はたけのした」駅で途中下車。
軍手にシャベルで、じゃがいもやにんじん、たまねぎを、畑の下から収穫です。
なるほど、これは地下ならではのお楽しみ!
それからも、「かせきはくぶつかんまえ」、「ねっこパーク」、「ありのすめいろ」、降りる駅ごとにワクワクが待っています。
駅ごとのスタンプラリーも、みんなしっかり参加していますよ。
そして、もうすぐ終点の「おんせんよこちょう」。
「このさき でんしゃが ゆれますので、あんぜんベルトを しめてください!」
というアナウンスで、ガタガタ、ガガガガガ……、大きな音がしてきたと思ったら、なんとその先は!?

こちらの『ちかてつもぐらごう』の制作秘話、大森裕子さんインタビューが、絵本ナビに掲載されています。
個人的には、 土の中ですれ違う電車、「リゾート かたつむり」や「とっきゅう カブート」のモデルの話がツボでした!

大森裕子さんといえば、『おすしのずかん』『パンのずかん』『ねこのずかん』『めんのずかん』などのずかんシリーズで、kodomoe読者の皆さんにはすっかりおなじみですよね。
kodomoe web連載「うちの読み聞かせ」でも、大森さんに絵本の読み聞かせの思い出を聞かせていただいています。
こちらもぜひご覧ください。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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