2020年4月25日

『ペンギンのゆうえんち』【今日の絵本だより 第123回】

kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『ペンギンのゆうえんち』【今日の絵本だより 第123回】の画像1『ペンギンのゆうえんち』
さかざきちはる/作 WAVE出版 本体1200円+税

4月25日は、世界ペンギンの日。
親子で楽しめるペンギンの絵本といえば、こちらはいかがでしょうか。
東日本にお住まいの方にはすっかりおなじみ、JR東日本「Suica」のペンギンが出てくる探し絵絵本、『ペンギンのゆうえんち』です。

主人公は、ペンギンのスイッピ。
今日は、5人きょうだいみんなで遊園地へ。
1番上のにいさんは、赤いスカーフ。
2番目のにいさんは、青いスカーフ。
3番目のにいさんは、黄色いスカーフ。
4番目のスイッピは、緑のスカーフ。
末っ子のちびすけは、桃色のスカーフを巻いています。
遊園地に着いたら、中はペンギンたちでいっぱい。
あれ、1番上のにいさんはどこにいるのかな?
赤いスカーフを目印に探したら……、あ、いたいた!

遊園地のいろんな場所で、きょうだいのみんなを順番に探すのですが、その内に5人だけでなく、他のペンギンたちも気になってきます。
色違いのリボンとポシェットがかわいい、女の子コンビ。
元気いっぱいではぐれがちな子に、ハラハラしていそうなお母さん。
帽子とバッグがおしゃれな、風船売りのスタッフ。
そうしてよくよく見ていくと、いろんな種類のペンギンの違いが見えてきます。
顔の真っ黒なアデリーペンギン、顔に白い部分の多いヒゲペンギン、頭の金色の羽がかっこいいイワトビペンギン、……他にもいろいろ!
こうした細かい違いは、お子さんの方がきっと上手に見つけると思います。

『ペンギンのゆうえんち』には、同じく探し絵絵本のシリーズで『ペンギンのおかいもの』もあります。

『ペンギンのゆうえんち』【今日の絵本だより 第123回】の画像2『ペンギンのおかいもの』
さかざきちはる/作 WAVE出版 本体1200円+税

こちらは、5人きょうだいがデパートでおかいものをする話。
2冊とも、作者はもちろん「Suica」のペンギンのイラストレーター、さかざきちはるさん。
シンプルで上品で、なのにかわいくて優しくて。
大人も一緒に繰り返し楽しめるシリーズです。

【おまけ】
長引くお家ライフで、モヤモヤしがちな皆さん。
同じくさかざきちはるさんの本で、パッと開くとペンギンが一言メッセージを教えてくれる『ペンギンうらない』もおすすめです。

『ペンギンのゆうえんち』【今日の絵本だより 第123回】の画像3『ペンギンうらない』
坂崎千春/作 文響社 本体1200円+税

大人向けの本ですが、親子で一緒に占うのも楽しいですよ。
メッセージは100種、ペンギンも実に100体。
充実のペンギン画集のような、小さめだけど趣のある一冊です。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

シェア
ツイート
ブックマーク
トピックス

ページトップへ