小学校低学年の「性教育」。「NO」「GO」「TELL」をさらに深めて【最新号からちょっと見せ】
赤ちゃんができるしくみ、性犯罪被害の予防、多様性を受け入れること……。成長段階ごとに伝えたいこと、伝え方について整理してみましょう。ポイントは、一度伝えたら終わりではなく、「くり返し」と「積み重ね」です。
kodomoe10月号では、子どもの発達に応じた性教育の段階をご紹介。今回は、「小学校 低学年」でどんな話をすべきか、どう伝えると効果的かをご紹介します。
小学校 低学年の性教育
環境が変化して
さまざまなリスクが
子どもだけでの登下校で性被害のリスクも増加。「NO」「GO」「TELL」についてより深めていくことが必要。環境が変わり、学校でトイレに行きにくく便秘になる子も増えがち。うんちを汚いものとしないよう、改めて親子で話したい。
伝えたいこと
「NO」「GO」「TELL」の徹底
「いやだ」と声に出せないときは無言で逃げる・背中を向けた後すぐ逃げるなど、NOのジェスチャーを改めて伝えたい。
便の話を自然に
うんちをするのが恥ずかしいとならないよう、「気持ちいいね」「健康だね」など、ポジティブで自然な話として扱って。
プールの授業を利用して
プライベートゾーンを確認
プールの授業で水着に着替えることを引き合いに出し、「プライベートゾーンは、触るのも触らせるのもダメだったよね」と確認を。
話す相手を
具体的に決めておく
嫌なことをされた場合は「必ず信頼できる大人に話す」という約束を徹底。ママパパ、保健室の先生など具体的に決めておくと◎
心と体の
成長について
赤ちゃんから大人になるまで、段階的に心と体が成長していくこと、どのような変化があるのかを、絵本などを使って伝えたい。
解説は……
小児科医
工藤紀子先生
くどうのりこ/栄養と子どもの発達に関する研究で博士号を取得。クリニックでは年間のべ1万人の子どもを診察、ママパパの子育て相談も受け、幼児期の性教育についても詳しい。2児の母。
イラスト/佐藤香苗(kodomoe2025年10月号掲載)