子どもの正しい靴選び 足にいい靴履かせてますか?前編
日々すくすく大きくなる子どもの足。伸び伸びと育つには、靴選びがとっても大事です。足にいい靴の選び方から正しい履き方まで、専門家に教えてもらいました。(kodomoe2018年2月号掲載)
イラスト/オガワナホ
教えてくれたのは
吉村眞由美さん
よしむらまゆみ/早稲田大学人間科学学術院招聘研究員。靴教育のエキスパートとして、子どもの靴と足の健康について、正しい知識を広めるべく「シューエデュケーション」を展開。講演やメディア出演等広く活躍。
オフィシャルサイトyoshimuramayumi.com/
こんな様子はありませんか?
もしかしたら靴のせいかも!?
靴がすぐ脱げる
大きすぎたり、ホールド力が弱い靴は脱げやすい。かけっこや遊びの最中に脱げたら危ない!
よく転ぶ
足に合っていない靴は子どもの動きを十分サポートできません。体の動かし方が不自然になり、転びやすく。
歩くのを嫌がる
靴がフィットしていないと無理な歩き方になりがち。すぐに疲れてしまうので、歩くことがキライに……。
足が痛い、ダルいと言う
大きすぎる靴を履いていると、脱げないように筋肉に余計な力が入ってしまい、痛みが出ることも。
子どもの健やかな成長のカギを握る"靴選び"
「靴の役割はかかとを支え、歩いたり走ったりの動きをラクにすること。サイズが合っていなかったり柔らかすぎたり、ホールド力がない靴は役割を十分果たせません」と吉村さん。
「正しい靴の選び方や履き方について、幼稚園や保育園、学校では教えてくれません。また、靴が足に合っているかどうかは、子ども自身では意外と分からないもの。外反母趾や爪の変形などで、初めて靴がよくないと分かることも多いのです。
フィットしていない靴を履いたままでいると、子どもは伸び伸びと体を動かしたり遊んだりできません。その影響は足だけではなく、膝、腰、背骨など体全体に及びます。体格や運動能力の基礎を作る幼児期に、正しい靴選びや正しい履き方を覚えることはとても大切ですよ」
「靴が大事!」そのワケは…
楽しく歩けるようになる
靴が足にしっかりフィットして支えられていると、かかとから足を着く→足が水平になる→つま先で地面を蹴る、という正しい歩き方ができるように。正しく歩けると疲れにくく、歩くことが楽しくなります。
体の発達にいい
足と靴が一体化して動くことが楽しくなると、自分から積極的に体を動かすようになります。また、遊びや運動に集中できるため、筋肉や骨が発達し、丈夫で健康な体を作ることができます。
姿勢がよくなる
足に合った靴で正しい歩き方ができると、足元が安定します。足を引きずったり余計なところに力がかかったりしないため、姿勢がよくなり、体のバランスもよくなります。