子どもの事故防止&防災のために家の中を再チェック!
身の周りの安全を再チェックすることは、日々の事故防止になると同時に、災害時には命を守ることにもつながります。身の周りで危ない場所はないかを、よくチェック! 子どもと過ごす家の中で注意することは何か? 事故防止の上で大切なポイントを集めました。
家の中で注意するポイント
たんすや冷蔵庫など
大型家具を固定していますか?
地震の揺れで大型の家具や家電が倒れて、避難経路をふさいでしまうケースが多数。大きな家具は必ず固定して。賃貸の場合は壁に穴を開けても大丈夫か大家さんに確認し、NGの場合は、穴を開けずに固定できる粘着テープタイプの固定具を使用するなど対策を。
最近では公営物件であれば家具の転倒防止のため壁に穴をあけても元に戻す必要のない地域も増えています(各自治体に要確認)。
寝室に倒れそうな家具を
置いていませんか?
これまでの大きな地震では、倒れてきた家具の下敷きになって逃げ遅れたり、圧死する人が多くいました。就寝中の地震はとっさに逃げることも難しいため、寝室には倒れる危険性のある大きな家具は置かないように努めましょう。
ベランダに大きい荷物を
置いていませんか?
ベランダが物置状態だと、避難時にベランダを通る場合に素早く逃げることができません。暴風の際は物が窓に当たって割れる危険も! 飛散防止テープを張るなどして対策しておくのも良いでしょう。
また、小さな子どもが荷物によじ登って転落する場合もあるので、ベランダは常にスッキリと! 特に手すり側にものを置くのはやめましょう。
ドアや扉に開閉防止ロックを
つけていますか?
地震の際、食器棚やキャビネットからモノが飛び出して割れると、ケガをしたり逃げ遅れる原因に。子どものいたずら防止も兼ねて、トビラ類には開閉防止のロックをつけておくのが安心。
インテリアや食器は
割れにくいものを選んでいますか?
窓ガラスはもちろん、ガラスなど割れやすい素材を使った家具は、地震の揺れや転倒で部品が飛び散ったり、倒れるとケガする恐れも。家具はできるだけ作り付けを使用するか、買うなら割れにくいものを選び、ガラス部分には飛散防止シートを貼っておくとさらに◎
家に備蓄しておきたいものリスト
いざという時のための備蓄アイテムを、今一度見直してみてください! 子どもとの避難生活に必要なものを要チェック!
●飲料水……1人3L/日を目安に、7~10日分
●段ボール(断熱素材)……保温性があり、屋外や避難所などで使える
●缶詰めなど非常食……食べ慣れたものを7〜10日分、長期保存できるものを
●カセットコンロ、燃料……温かい飲食物は体を温めて、癒し効果も
●簡易食器……紙コップや紙皿など。紙コップは哺乳ビン替わりにも
●ビニール袋……ごみ処理やビニール手袋の替わりなど多用途
●ラップ、ガムテープ……用途の幅が広いので、多めにストック
●紙オムツ……ふだん使い慣れているものを、7~10日分
●おしりふきシート……水がない場所で活躍。7~10日分
●災害用トイレ……7~10日分を家族の人数分
災害発生時はトイレの水を流さないで!
集合住宅で排水管が破損した場合、上の階で水を流すと下層階で水漏れが発生することも。また、集合住宅でも戸建てても、排水管が壊れているのに水を流すと詰まらせてしまい、復旧に時間がかかる場合があります。排水管の無事を確認できるまでは、流さないのが鉄則! 災害用トイレを使って。
教えてくれたのは
あんどうりすさん
アウトドア防災ガイド。阪神淡路大震災における自身の被災体験とアウトドアの知識を生かし、実用的な防災テクニックを伝える。
イラスト/山田美津子(2018年4月号掲載、内容はウェブ用に再編集しています)