2020年12月2日

ベルリン在住で6人のママ、モデルの日登美さんの食卓をご紹介!【日登美さんちの食卓・1/我が家のごはん日記】

 忙しいママにとって、日々の家事の中で悩ましいのがごはんのこと。適度に手を抜きたいけれど、家族には栄養のあるものをバランスよく食べてもらいたい。では、食にかかわるお仕事をしているママたちは、家族のごはんをどうしているの? 

今月の担当はドイツ在住の日登美さん。三男三女の母で自然な暮らしと子育てを提案した本を多数出版、現在はモデルとしてベルリンを中心に活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに食、暮らし、子育てのワークショップを開催されています。

日登美さんちの食卓 #week1

初めまして、日登美です。私はベルリン在住の6人の子どものお母さんです。 日本、海外でマクロビオティックをベースにしたオーガニック料理を教え続けて10年。ヨーロッパでは次女と同じエージェントでモデルの仕事もしています。現在長女は日本在住なので4歳から17歳まで5人の子どもとドイツ人の夫という幅広い年齢層。日本、ブラジル在住を経て現在ベルリン暮らしと、様々な文化が混ざった大家族の我が家の食卓を4週間にわたってお届けしたいと思います。よろしくおねがいします。 

<月曜日・夜>

自家製タリアテッレと鶏ボロネーゼ

ただいま絶賛ロックダウン中のベルリン。というわけで夫はHomeオフィスでほぼ自宅勤務。そんな夫が夕方に「パスタ作ろうと思って」と台所にやってきました。「あぁ、夕飯はパスタにする?」なんて簡単に考えていたら大間違い。パスタを麺から作ろうと思って台所にやってきたのでした。夫、月曜日の夕方からいきなり飛ばしてます。こういう発想は主婦にはないですね。やりたい時にやっちゃう(笑)、ということで作りたかったのは卵黄を8個も使うパスタ麺。子どもらも巻き込んで盛り上がっていました。

しかし、パスタ麺はつくりたかったけど、ソースは何にするか考えていなかった夫。「なんか作って」といきなり頼まれた私。冷蔵庫の中身と相談して鶏の挽肉のボロネーゼを作ることに。ドイツは日曜日にお店が開いてないので土曜日に買い出しにいくのですが、すでに野菜が底をついていて、今回はブロッコリーの芯やら余ったセロリやら冷蔵庫の残り野菜でやりくり。

鶏の挽肉は常に冷凍してあるので鶏のボロネーゼは実は困った時のお助けメニュー。肉が食べたい大きな男の子、肉が嫌いな小さな息子もなんとか食べられるという点でも助かるメニュー。冬なのでハーブでなくシナモンやクローブなどのスパイスをきかせて作りました。 出来上がったパスタはタリアテッレ的なパスタ。パセリとかあれば絵になるのですが、子どもも嫌いだし、フレッシュなものもなく(涙)、とりあえず、盛り盛りパスタをひたすら食べるという夕飯となりました。

<火曜日・おやつ>

ラングドシャクッキー

昨日の卵黄8個のパスタで余った8個の卵白を消費すべくクッキーを焼きます。卵白で作るラングドシャクッキー。焼き菓子嫌いだった、子どもの頃の私が唯一好きだったという思い出の味。さすがに8個分は使いきりませんでしたが、4個分使ってクッキーを。子どもたちも大好きなのでたくさん作ってクッキー缶につめて、これでしばらくおやつは楽ができそうです。

<水曜日・朝>

スペルトトーストと七面鳥のサラミ。白ブドウ

朝ごはんは私が用意することもありますが、ご飯がいい子、パンがいい子、ミュースリーを食べたい子、などいろいろなので、主食だけ準備して、あとはあるものを好きなように組み合わせて食べてもらうことも多いです。

この日息子はスペルトのトーストにイエローマスタードと七面鳥のサラミを載せて食べていました。我が家ではパンやパスタ、小麦製品はスペルト小麦のものを基本に。古代種のスペルト小麦は栄養価が高く消化によくアレルギーも出にくいとしてドイツで人気です。

また宗教上の理由などからドイツのお店ではサラミやソーセージなど肉加工品はすべて牛、豚、 鶏のオプションがあります。我が家では基本鶏肉の加工品を買っています。

<水曜日・我が家のお手当>

りんご葛

ベルリンはぐっと冷えてきて、風邪にも気をつけたい季節。今日は風邪気味な子がいたのでストレートのリンゴジュースと本葛粉でりんご葛をつくりました。私はドイツでも、体のちょっとした不調は台所から調えています。そのために幾つかの日本の特別な食材は必ずストックするようにしています。

本葛もその一つ。葛は体の余分な熱を出し、必要な熱を取り入れるという性質があり、お腹の調子も整えます。我が家では風邪のひき始めの寒い時、熱がこもるような時に体調を調えるために食べています。何より美味しいりんご葛はスイーツとしても大人気。けれど葛は高価なので普段めったに使用しないため、ドイツでは風邪をひいた子だけの特権ということになっています。

<木曜日・双子のお弁当>

焼肉海苔巻き

現在9年生(中学3年生)の双子は食べ盛り。幼い頃は玄米菜食で育てたのに、今やかなりの肉食家です。家族一人一人食の好みも必要も違うし、変化もするので、今は肉食や菜食ということには拘らず、質に気をつけて食事を作るようにしています。

一応学校には給食があるのですが、おいしくないので注文せず基本お弁当を持っていく二人。今日は お気に入りの豚バラの韓国だれ焼肉海苔巻き弁当です。ご飯ものは詰めていくだけだと寒くて固まっちゃっておいしくない、海苔巻きにしたものが食べやすい、ということで弁当は肉の海苔巻き、が定着しました。

ドイツでは肉は塊で買います。バラ肉もキロ単位で買って自分で加工します。だから薄切り肉を作るところから料理が始まるので結構手間がかかります。ともあれ、麹から手作りの自家製コチュジャンで作った韓国だれでマリネしたお肉を朝からジュージュー焼き、七分つきのご飯に千切りにんじん、レタスにマヨネーズ。大好きなゴマをたっぷりかけてもたせました。

<木曜日・おやつ>

クリンゲルという名のバースデーケーキ

夫の誕生日。彼の家族の誕生日の伝統であるクリンゲルと呼ばれるパンのケーキを焼きました。 日本の誕生日ケーキのイメージとはちょっと違うのですが、これがなくては誕生日は始まらない!というドイツ家族の定番の味を私が引き継いで作っています。

ラムやスパイスにつけたレーズンとカレンツを混ぜ込んだ独特の生地を発酵させ、たっぷりのアーモンドを載せてプレッツェル型にして焼きます。ドイツ式菓子パンのような感じ。甘さは控えめでそのまま食べても美味しいのですが、これに蜂蜜をつけたり、バターやナッツペーストを塗ったりもします。こういうちょっと食事にもなるような甘さ控えめ菓子パンは、ドイツ人家族にはいつどんな時でも喜ばれます。

日登美/ひとみ
3男3女6児の母。10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍、レシピ本など多数出版。クシマクロビオティックアドバイザー修了後マクロビオティック料理を教え始め2013年から海外在住。ドイツ発祥の自然療法である国際ヒルデガルト協会認定ヒルデガルトヘルスケアアドバイザーを取得。現在はモデルとしてベルリンを中心に worldwideに活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに台所からの食、暮らしと子育てのワークショップを行っている。

YouTube「日登美の子育てチャンネル」で、子育てのあれこれを発信中!
instagram / @hitomihigashi_b

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