ずっしり重い、寝た子の抱っこに。長時間でも疲れない抱き方【ヒラガコージの子育てフォーム・5】
2児のパパであるパーソナルトレーナー、ヒラガコージさんが、日々の育児のさまざまなシーンで、よりラクに、体の負担を少なくする動き方や動作のコツをレクチャーします。
第5回 「長時間抱っこ」のフォーム
第5回目はたくさんのママパパからお悩み相談をいただく、「長時間抱っこ」の正しいフォームです。
腕を内側にひねって背中を伸ばすと、腕や腰への負担が少ない
脱力して全体重を預けてくる子どもって、なぜこんなにも重いんだろう……そんな思いをしたことはありませんか? 私は何度もあり、そしてこのフォームの考案にたどり着きました。
お出かけ途中のお昼寝や、夜の寝かしつけ、ミルク後にゲップさせる時などで、長い時間抱っこしなければならない際に、楽になるフォームをご紹介します。
正しい長時間抱っこ
ママパパの顔の左側で寝かしつける場合、子どもの胸から上を肩に乗せて左腕を内側にひねり(①)、ひじを90°にした状態で胸の前にセットします。その腕に子どものお尻を乗せるようにし、左の手のひらは右腕の肘あたりに乗せて、腕を組むときのような形にします(②)。
空いている反対の手は子どもの背中に当てて、バランスをとりながら、背中を優しく撫でたりトントンと叩いたりできるようにしましょう。
子どもを支える左腕は内側にひねって手のひらを下に向けておくことで、身体全体を支える背筋に刺激が伝わり、背筋を伸ばしやすくなります。これで長時間子どもを抱き続けても負担が軽くなります。
ママパパの顔の右側で寝かしつける場合は、上記の逆になります。
これはNGです!
手のひらを上に向けて、子どものお尻を下から支えると、体の前側、特に腹筋を中心に力が集まり、背中が丸くなって腰や肩に自然と負担がかかります。
【最後に】
子どもの寝かしつけやお昼寝などはどうしても長期決戦になりがち! ついついフォームが崩れて、やっと子どもをベッドや床に置いた頃にはママパパの体がボロボロになっている事もあるでしょう。
身体に負担をかけない正しいフォームを身につけて、今日から優しく抱っこをしてあげてください。
柔道整復師/パーソナルトレーナー。スポーツクラブのインストラクターを経て、フリーランスのパーソナルトレーナーに。お年寄りからアスリートまで幅広い層の人に、ダイエット、健康増進、身体機能回復を指導。3歳男の子、0歳女の子のパパとして育児も奮闘中!
Instagram: @hiragakoji0916
https://ameblo.jp/ichiza-konryu/
撮影/渋谷和江