サンタクロースの国 北欧・フィンランドのクリスマス
間もなくやってくるクリスマス。サンタクロースが住む国として知られる北欧フィンランドでは、どんなクリスマスの過ごし方をしているのでしょう?
クリスマス・マーケットとイルミネーション
12月が近づくと、フィンランドの首都ヘルシンキでは、町のメインストリートはイルミネーションで飾られます。特にはなやかな光に包まれるのが、老舗のストックマン・デパートと、大きなクリスマス・マーケットが開かれる元老院広場へと続くアレクサンテリン通り。この頃のフィンランドは日が短く、明るくなってくるのは午前9時頃、午後3時過ぎにはもう暗くなってしまいます。北国の冬の長く、深い夜にイルミネーションはひときわ美しく輝いて見えます。
また、12月の初旬からあちこちでクリスマスマーケットが始まります。ヘルシンキ大聖堂の目の前の元老院広場ではたくさんの愛らしい屋台が出店して、クリスマスの食べものや手づくりの民芸品などが販売されます。
スパイシーで甘い香りのクリスマスの食べもの
ジンジャーやカルダモンなどのスパイスが使われていることの多い、クリスマスの食べもの。ワインやジュースをベースにした「グロギ」や、甘くスパイシーなジンジャークッキーは、町のいたるところで売られています。
また、フィンランドでクリスマスの食べものといえば、七面鳥ではなく、豚のハムを指します。にんじんなどのキャセロールもよく食べられています。
家族や友だちに贈るプレゼントを探す人々で、クリスマスの直前まで町ははなやいだ雰囲気に。24日のクリスマス・イヴからクリスマスは、家族で過ごします。お店やレストランもお休みになり、町は一転して静けさに満たされます。
また、24日の朝にサウナに入るというのもフィンランドならではの過ごし方。体をあたため、清らかにしてクリスマスを迎えるためだそう。24日の夜には、教会にお墓参りに行く人も。墓地にはたくさんのキャンドルが灯されます。
クリスマス・シーズンのフィンランドは、きらめくイルミネーションの光と甘い匂いに包まれた美しいところ。家族とゆっくりと過ごすクリスマスのあり方は、北国ならではの素朴なあたたかさがありますね。