2026年9月7日

ハトとカメと暮らす日常。阿部結さんのアトリエには気になるものがいっぱい! 【夢眠ねむの絵本作家に会いたい!・10】

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どろぼう絵本が好きな理由

夢眠 阿部さんは作品ごとに、画風や画材を変えている気がするんですが。

阿部 絵は技術的には優れてる方じゃないと思っていて、いつも試行錯誤なんです。自分の作りたい絵に、どうやったらなるんだろうって。技術的にすごく素晴らしい作家さんはいっぱいいる中で、どこで自分を出していけるかなって思いながら。

夢眠 いや、めっちゃ優れてると思いますよ。作品にペンっぽさがありますよね。

阿部 そうですね。エドワード・ゴーリーとかトーベ・ヤンソンがすごく好きだったんです。最近は絵の中で光を表現したくて、輪郭線を描かない方向で絵を作っています。

夢眠 日本人の絵じゃないみたい、って言ったら変なんですけど、海外の作家さんに出会ったみたいな気持ちになってました。先ほど本棚を見て、お好きなラインナップに納得というか。阿部さんの絵本には、謎のキャラクターも多いですよね。

阿部 そうですね、『おやつどろぼう』とか『どろぼうジャンボリ』とか。どろぼうの絵本が好きだったんです。『すてきな三にんぐみ』(トミー・アンゲラー/作 いまえよしとも/訳 偕成社)とか、『どろぼうがっこう』(かこさとし/作・絵 偕成社)が。本当はできないけど、やってみたい欲望を叶えてくれるようで。

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『おやつどろぼう』
阿部結/作 福音館書店 1320円

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『どろぼうジャンボリ』 阿部結/作 ほるぷ出版 1540円

 

いつかおばあちゃんになったら

夢眠 こうしてお話ししていると、阿部さんはなんだか、いつか魔女みたいになる気がします。

阿部 ふふふ。魔女みたいになりたいです。

夢眠 相棒もハトだし、平和的魔女になる気がします。こういうおばあちゃんになりたいっていう理想像、ありますか?

阿部 え~、どうでしょう。……ああ、ちょっと思い浮かびました。私、佐野洋子さんが大好きで。あんな感じで強く生きていけたらいいな、と思います。

夢眠 わかります、我をしっかり持っていきたいですよね。以前、受賞時のインタビューで、「負けず嫌いなんで」っておっしゃってましたが、お話ししていると、めっちゃ優しいですけどねえ。

阿部 ああ、それは多分、人に嫌われたくないっていうのが大きいんだと思います。

夢眠 私も「嫌われていい」と言いつつ、嫌われたくないんですけど(笑)。

「気難しいけど、仲良くしてみたい」って思われたい。今、そういうすごく入り組んだ欲求が生まれました。そういう人が好きなんです。

阿部 私もそうです、好きです。

夢眠 なんか、「パッと見は複雑なのに、実はすごいいい人じゃん」みたいな感じになりたいのかもしれない。お互いにこれから年を重ねて、いいおばあちゃんになって、ゆっくりお茶をしませんか。

阿部 ぜひ! ぜひお茶をしてください。

ハトとカメと暮らす日常。阿部結さんのアトリエには気になるものがいっぱい! 【夢眠ねむの絵本作家に会いたい!・10】の画像8夢眠ねむ
ゆめみねむ/2019年、下北沢に予約制の書店「夢眠書店」をオープン。U-NEXT kids「ねむるま えほん」の企画監修・選書を担当。著書に『本の本』(新潮社)『夢眠書店の絵本棚』(ソウ・スウィート・パブリッシング)など。一児の母。

Web:https://yumemibooks.com/
X:@yumeminemu
Instagram:@yumemibooks

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阿部結さん

あべゆい/1986年宮城県気仙沼市生まれ。美術教師の父の影響もあり、絵に親しんで育つ。書籍装画や宣伝美術を多く手掛け、2020年『あいたいな』(ひだまり舎)で絵本作家デビュー。

撮影/大森忠明 ヘアメイク/光野ひとみ 編集協力/原陽子

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