自由研究、親はどこまで手伝う? 小1~小3の自由研究に悩んだら!【杉浦さやか「おやこ プチプラごっこ+ plus」vol.24】
安く、楽しく!をモットーに8歳の娘・ふきちゃんとプチプラ生活を楽しむ、イラストレーター杉浦さやかさんの生活のあれこれweb版。今夏におススメ!自由研究アイディア採集。
夏休み前から頭が痛いのは、自由研究。あまり口出ししない放任の家庭もあれば、親のほうが燃える家もあって、関わりかたは本当にさまざまです。できれば一人でやってほしいけど、低学年だと惨憺たる結果になるのは目に見えている。
私の母はもの作りや絵を描くのが好きな人なので、とことん介入してくるタイプでした。内容を決めるのは子どもだけど、姉、兄のはほぼ母の作品。口や手を出すうちに楽しくなって、ノリノリで作ってしまっていたのだそう。兄が4年生の時に作った人体模型図は市の賞を取り、何年も保健室に飾られていたほど。3番目の私の時はさすがに飽きて(?)あまり手出しをしてこなかったけど、ダメ出しは激しかった。2年生の時に絵本を作りたい、と言ったら「3冊は作れ」と無茶ぶりされて、かなり大変な思いをしました。3冊目は内容のひどさ(きょうだい喧嘩するだけの話)にラフの段階でボツになり、結局できたのは2冊。銀賞をもらったっけ。
さて、娘のはじめての自由研究。「お母さんは絵本を作ったよ」と話したからか、小さい子たちに小学校の楽しさを伝える絵本を描きたい、とのこと。遺伝か仕事柄か、やはりつい口出ししたくなってしまう私。まず小さなダミー絵本を作るところから、と本格的な制作法を伝授。描きたい内容を出させてページ数を決め、ガンガン口を出しました。全部同じ構図で描こうとする娘に、ダミー絵本の段階で指導。「場面によって強弱をつけろ」だの「読む人のことを考えて」だの、しまいには「そもそも絵本というのはー」と、6歳相手に絵本論までぶつ始末。
注意だけしつつ絵は本人が自由に描いたので、面白い大胆な構図が飛び出し、なかなかの出来。鉛筆で下書き(筆圧を弱く、がなかなかできず、消しゴムかけにひと苦労)、ペン入れをして、色を塗り……コツコツやって、1週間ほどかけて完成させました。
2年生はコロナ禍で自由研究はなし。3年生はその少し前に私が民族衣装の絵本を仕事で描いていたのを見ていて、「民族衣装について調べたい」と言われました。つくりとしてはほぼ1年生の時と同じ。創作ではなく調査ものなので、なにをどうまとめるか、1年生の時よりさらに私の口と手が入りました。思ったより時間がかかり、娘は衣装の絵にかかりきり。なんとか締め切りギリギリに仕上げることができました。
新学期には、保護者も廊下に展示された作品を見られるので、子どもと一緒にまわるのが楽しい。1、2年生は工作が多い印象。1年生は特にあまり力み過ぎず、ワークショップで作った紙のおうちや、工作キットで作った万華鏡など、ゆるめのもの。
3年生からはレポートものが増え、パソコンでまとめる最新型の発表や、昔ながらの模造紙スタイルとさまざま。おじいちゃんちへ行ったついでに郷土資料館に行き、その県の歴史や名産、名物を調べたり、ウィルスについて調べたり。やっぱりみんな、親がそれなりに口出し手出ししているのが見てとれます。
娘は制作的な課題が続いたけど、賞を取るのは大体実験&レポート系が多いよう。本人が興味のあることを楽しくやることが一番だけど、娘も実験ものに憧れを抱いています。「今年(4年生)は実験をやりたい」と言っているので、図書館やネットでなにをやるかを探すところから、はじめないと。今年こそ、あまり介入し過ぎないようにしたいものです。
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杉浦さやか「さやかとふきの親子デート+ plus」 はプチプラおでかけのヒントがいっぱい。
杉浦さやか Sayaka Sugiura
1971年生まれ。日本大学芸術学部卒業。在学中よりイラストレーターとして仕事を始める。 著書に『えほんとさんぽ』『おきにいりと暮らすABC』『おやこデート』(白泉社)、『おたのしみ歳時記』(ワニブックス)、『ニュー東京ホリデイ』『たのしみノートのつくりかた』(祥伝社)他多数。現在、10歳の娘・蕗と夫と3人で東京に暮らす。
杉浦さやか新刊プロジェクト(祥伝社)
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