2020年5月28日

コロナの影響はフィンランドでも。子どもたちの教育はさまざまなシステムでサポート【教えて!世界の子育て~フィンランド~】

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海外ではどんな子育てをしているの? 日本から離れて子育てをするママたちに、海外でのようすを教えてもらう「教えて! 世界の子育て」。
場所や文化が違うと、子育てはどう違うのでしょう? 日本での子育てや生活と同じことや違うこと。各国からリアルな声を伝えてもらいます。

今回は、フィンランドで子育てをする、ともこさんです。
現在、世界中で広まる新型コロナウイルスにより、フィンランドでも仕事や学校などへの外出が自由にならない日が続いています(5月5日現在)。
フィンランドで暮らすともこさんに、子どもたちの状況や学校の活動の様子などリアルな声を伝えていただきました。

環境にやさしい街ヘルシンキ

みなさんこんにちは。
はじめまして。北欧フィンランド在住のともこと申します。フィンランドの首都ヘルシンキで、フィンランド人のパートナー、そしてもうすぐ10歳と5歳になる男の子ふたりと暮らしています。

コロナの影響はフィンランドでも。子どもたちの教育はさまざまなシステムでサポート【教えて!世界の子育て~フィンランド~】の画像1

私たちの住むヘルシンキは日本から飛行機で最短でも約9時間半。日本に一番近いヨーロッパとして知られています。
ヘルシンキは人口約64万人(外務省)、東京に比べると大変小さな街ですが、車で30分も走れば森へ行けるほど自然が身近にある街です。街中にはトラム(路面電車)が走り、首都圏の交通手段はこのトラムのほか、地下鉄、バス、電車があります。さらに毎年4月から10月の間はシティバイク(レンタル自転車で街中を移動できます)が行き交う、環境にやさしい都市のひとつでもあります。

フィンランドでも
新型コロナウイルスの影響が

フィンランドも日本と同じように現在コロナ禍にあり、3月の中旬からリモートワークおよびリモート教育になりました。
しかしこちらの場合は、小学校3年生までの児童で両親または保護者が医療機関で働いている、または警察などの特別な職種で仕事を休むことができない家庭の子どもは通学してもよい、という形式を取っています。
保育園は通常通り開園していますが、保護者のいずれかが子どもの面 倒を見られる場合などは自宅待機というスタイルです。我が家の場合、長男は小学校3年生で、リモート教育が決定するまで通常通り通学していましたが、その1週間前頃から自主休校をしている子どもたちもいたようです。

さまざまなシステムでサポートする
リモート教育

リモート授業は1週間に一度、先生方から送られてくる課題リストをもとに曜日ごとに進めていき、毎日1時間ほど先生と友達と一緒にグーグルのミーティング機能を使い勉強しています。
こちらの授業のペースはかなり個人差があって、皆同じ教科書を使っていても進み具合が違うそうです。算数が得意な長男は、算数はみんなよりかなり進んでいるようですが、国語(フィンランド語)の課題は本人いわく平均とのこと。同じ3年生でも教科書の進み具合が個人で異なるのには驚きます。

毎週金曜には担任の先生から生徒たちに電話があり、勉強の進み具合を聞きながら、家庭でのサポートはあるかどうか、課題は多すぎないかなど直接確認しているようです。
先生たちは教科書をベースにYouTubeやこちらの教育系出版社のサイトなどを利用して英語や国語の授業をサポートしたり、工作の先生は自作の動画で生徒たちに作品の作り方を指導したりと、先生の個性が反映されるので、保護者としても今日はどんな教材を使うのかととても興味があります。

コロナの影響はフィンランドでも。子どもたちの教育はさまざまなシステムでサポート【教えて!世界の子育て~フィンランド~】の画像2

こちらは、とある日の課題。
自分で物語を作り、それにふさわしい場面の写真を先生に送るというものです。
ポケモンが好きな長男は、ラプラスを主人公にした物語を作り、イメージをこうして映画風に撮影しました。

このリモート授業を通して、子どもの苦手分野、そして、得意分野が見えたことは親としてとてもいいきっかけになりました。
我が子の場合、フィンランド語の読む力や文章を作る力が圧倒的に欠けていたのが痛いほど分かったことが、これからの対策を考えるうえでとてもよかったと思います。

コロナの影響はフィンランドでも。子どもたちの教育はさまざまなシステムでサポート【教えて!世界の子育て~フィンランド~】の画像3

こちらは国語(フィンランド語)の教科書。 書き込み専用の教科書と、読み専用の教科書があり、読み専用の方は次の学年へ代々引き継がれます。

リモート授業への移行に関しては、もともと欠席や保護者会など、学校との連絡には「Wilma」と呼ばれるアプリケーションを使っていたので、通常授業からリモート授業への移行は比較的スムーズだったと思います。
が、こういった非常時への対処はとても迅速だったので、先生方の仕事量には本当に尊敬・感謝の気持ちしかありません。

リモート学習で使われるノート型パソコンは、必要な生徒には学校のものを6年生から順に、下級生へも行き届くように配慮されていました。テストも携帯電話やパソコンからも回答できる形式のものだったので、我が子の通う学校に関しては不平等にならないよう徹底的に配慮されていました。
一方、知り合いの双子の子どもたちは失読症があり、学年は我が子と同じなのですが家庭での学習が非常に困難で両親共お手上げ状態とのことだったので、やはり専門家でないと対処できない状況の家庭には、福祉国家であるフィンランドとはいえ行き届かない部分もあるのだと思います。

習い事も今は自粛中

習い事についてはオンラインで出来るプログラミングや化学の実験教室など、学習系のもの以外は全て出来ない状況で、習い事を楽しみにしている子どもたちへの負担はとても大きいと思います。このような状況の中、子どもたちも本当に頑張っている気がします。
幸い、4月30日の政府の発表により、フィンランドでは5月14日から小学校と中学校の義務教育は通常通りになる予定です(5月5日現在)。
まだ10名以上の集会は禁止ですが、6月以降は50名までの集会が可能になり図書館も利用可能になるし、サッカーなどの10名以上が参加するスポーツ競技も可能になります。レストランやカフェなどについては5月いっぱいまで休業ですが、6月以降は段階的に徐々に営業を開始していく予定とのこと。
この学校再開を契機に、リモートワークも徐々に解除になり、元の生活に早く戻るといいなという希望を持ちつつ、今回の記事を締めくくりたいと思います。

日本のみなさんももう少しだけ! 頑張りましょう。

コロナの影響はフィンランドでも。子どもたちの教育はさまざまなシステムでサポート【教えて!世界の子育て~フィンランド~】の画像4今回の海外ママは
ともこさん
ともこ/フィンランド在住がついに15年目を迎えた中堅(⁉)ママ。大学卒業を間近に控えた頃、 夏休みで旅行中の現在のパートナーと日本で出会い、2年間の遠距離を経て引っ越したことがきっかけです。子どもが生まれた現在も籍を入れない関係は継続中。働きながら子育て頑張っています。10歳と5歳の男の子のママ。

 

 

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