滑り台で、ブランコで。公園で子どもの写真を撮るときのポイント【ママカメラマンのスマホ写真術・13】
育児雑誌などで活躍中のママカメラマン、成田由香利さんによるスマホカメラの写真術。子どもを撮るときのアドバイスを教えていただきます!
公園遊びの写真のコツト
みなさん、こんにちは。今回のスマホ写真術は、お子さんの公園遊びを撮る際のコツをお伝えしていこうと思います。
我が家の子どもたちは2人とも小学生になってしまったので、一緒に公園に行くこともほどんどなくなってしまいましたが、お子さんが小さいうちは親子で公園に出かけることも多いですよね。寒さなんてお構いなしに公園で楽しんでいる様子をぜひ写真に納めておきましょう。
公園で、ブランコや滑り台など、縦に(前後に)動く遊具で遊ぶシーンを撮るのは、ピントが合わせにくく、また、お子さんがフレームアウトすることも多いので、写真を撮りにくいシーンといえます。この2つの遊具で遊んでいるところを撮影する際は、お子さんがパパやママともっとも近づくであろう位置から少し離れた場所で、カメラを立ち上げ待機しましょう。
お子さんの動きに合わせてカメラを動かすのではなく、カメラの位置は固定し、「ここにきたら撮ろう」と思う場所にお子さんが到着する少し前にシャターをタッチしましょう。スマホのカメラにもシャッターラグがあるので、タイミングを掴むのは、少し練習が必要かもしれません。
なかなかうまくいかないなあという方は、お子さんの真正面で待つのではなく、少し斜め、もしくは、真横に立つようにすると、撮りやすいですよ。滑り台の場合は、滑り出すと加速しますし、お子さんの目線も降りる方向に向かって伏し目に写ってしまうので、滑り出す前〜滑り出しの数秒が一番狙いやすいと思います。
公園の写真ではありませんが、今年の冬、雪山の滑り台で。この写真は、正面に近い位置で構えていた写真。公園の滑り台よりスピードが出ていて、ピントが間に合わなかった写真です。
上の写真の後、サイドに回り込んで、撮りました。横であれば、ピントも間に合いますし、滑り台の角度もわかるので、臨場感も出やすいですね。
基本的には、一眼レフに比べて、スマホのカメラはピントが合わないことは少ないですが、状況や機種によっては、ボケたりブレたりすることがあります。豆知識として、「ピント機能は前後の動きに弱い」ということを覚えておくと、アングルを変えるなど対処しやすいと思います。
公園は、広く平たい空間なので、陽の光もよくあたりますし、植木のある場所では木漏れ日もとっても綺麗ですよね。シーソーなどのような、お子さんがひとつの場所から動かないような遊具で遊んでいる時は、そんな周りの風景も入るくらい引いて撮るのも、画になりますよ。
いろんな所に顔を押し込んでみたり、トンネルをくぐったり、はなが垂れたり、泥が顔についていたり、そんな様子もいいと思いますが、お子さん同士のやり取りをこっそり撮ってみたり、公園で捕まえた昆虫やお花や木の実を主役に、お子さんの手を入れるなどして撮っても面白いですよ。可愛い手のひらと木の実や葉っぱはとっても相性がいいですし、お子さんの手のサイズ感の記録にもなります。
公園から帰る時、「まだ帰りたくない!」と駄々をこねられたり、また、遊び疲れて自転車の上で寝てしまったり。そんな様子も、振り返ればいい思い出です。なだめるのに必死かもしれませんが、もし余裕がある時は、撮ってみましょう。うたた寝の様子はムービーに撮っておくのもいいですよね。
今週の一枚
長男1歳7ヶ月。この写真は大きな川沿いをお散歩していた時の写真。この日は風が強くて、大きな風が吹くたびに、体が少し押され、それが面白かったのか、ケラケラ笑っていました。いつも穏やかでどちらかというと気弱な長男が見せた弾ける笑顔にこちらも笑顔になりました。
それではまた。
なりたゆかり/カメラマン。1980年生まれ。秋田県出身。大学在学中に写真にめざめ、夜間の写真学校に通い学ぶ。その後六本木スタジオ勤務を経て、回里純子氏に師事、2008年に独立。小学3年と1年の息子二人の母。主に雑誌の撮影で幅広く活動中。
Instagram @naritayukari_p