お父さんが娘とずっとうまく行く方法を編み出したら、大発明かも!? だいすけお兄さんが東大・開一夫教授と対談【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・6】
だいすけさんが、パパやママの代わりにさまざまなジャンルの専門家からお話を聞く「だいすけお兄さんのパパシュギョー!」が、本誌で好評連載中。
第6回のゲストは、赤ちゃんの能力を科学的に研究する「赤ちゃん学」の専門家、東京大学の開(ひらき)一夫教授です。本誌だけでは伝えきれなかったお話を、webでご紹介します!
子どもは大人以上に、人を見る力がある
だいすけお兄さん(以下だいすけ) 僕は子どもに関する仕事は、生涯を通してやっていきたいと思っているんです。高校2年生の頃、進路指導室で幼稚園、保育園の資料を読んでいたときに、「小学校入学前の子どもは頭が柔軟で、なんでも吸収する時期だからこそ、心を豊かにしてくれる音楽をたくさん聴かせてあげることが大事」とあるのを見たことが、歌のお兄さんを目指した原点なんです。
大人になっても、「自分が好きなものを大切に子どもたちに届けたい」と思って、この仕事を始めました。「おかあさんといっしょ」を卒業しても、僕の「好き」は誰にも変えられるものでもないし、こうして「kodomoe」でいろんな分野の方とお話しさせてもらうことを通じて、子どもに関連した分野が盛り上がっていけばいいなという思いがあります。
だから本当に今回、開先生とお会いさせていただけたのがうれしくて。
開 なるほど、そうなんですね。僕は子どもってものすごく、大人以上に、人を見る力があると思っていて。
だいすけ はい、子どもたちって、言葉を発しなくてもわかっちゃうところがあると思います。先生も著書で、「赤ちゃんにも表情を読み取る力がある」と書かれていますが。
開 うん。そういうのを区別できないと、生きていけないじゃないですか。生きていけないというのは大げさかもしれませんが、大人の表情だけじゃなくて雰囲気とか、区別というか、弁別はできているんじゃないかとは思います。
Eテレと「シナぷしゅ」は、見せてもいいんじゃないかな(笑)
だいすけ 歌のお兄さんとしてたくさんのお子さんと関わってきた中で、最初は「子どもたちにどういうものを届けることが、僕の使命なのかな?」って考えていたんです。でも、「おかあさんといっしょ」を卒業してからは、やっぱりその番組を見せるのは子どものまわりにいる大人だから、大人がどれだけ子育てに興味を持って楽しんでもらえるのかが大事かなあと。
開 僕もおっしゃる通りだと思います。テレビの視聴についても僕は穏健派というか、見せるのはいいんじゃないかと思ってるんですけど。まあ、一日中見せてるのはどうかなと思うけど、Eテレとね、「シナぷしゅ」(テレビ東京系にて放送中の開先生が監修している子ども番組)ぐらいは見せてもいいんじゃないかな(笑)。
だいすけ アハハハハハ。そうですね。テレビも一昔前は見せることが悪って言われてましたけど、今はもう生活の中に普通にありますし。
開 歴史的な見方をすれば、100年も前はテレビなんかなかったから、見せたくても見せられなかったわけじゃないですか。本はテレビよりずいぶん前からあったけど、活版印刷で印刷物が広く出回るようになったのは、それほど前じゃないですよね。さらにもっと昔、ソクラテスとかの時代になると、思考とか哲学は対話の中でできてくるものだから、「文字なんかで書き写すなんていうのは邪道だ」って言われたわけですよ。それよりもっと前は、文字がなかったわけですから(笑)。
そうしたメディアの変遷の中で、今ほど先が読めない時代はないと。今、テレビはまあOKかもしれないけど、じゃあYouTubeはどうなんだとか。ただ、ほぼ確実に言えるのは、もう後戻りはできないんです。で、「テレビを子どもに見せない方がいい」っていう方針の人は、もちろんそうできるならいいとは思うんですけど、まあほとんど難しい。だったらそういう環境の中で、小さい子たちによりいい内容のものが届くようになる方が、うれしいですよね。
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