2017年6月21日

お笑い芸人 くわばたりえ「困ったときは『助けて』と言える子に育ってほしい」

――家の中でも、工夫次第でいろんな楽しみが。

 そうですね。子どもって、すっごい楽しい顔するから。ガミガミ怒ってばっかりのときには、なかなか気持ちを切り替えられへんけど、すっごい楽しくてぎゃ〜って遊んでるときに、「あ、怒ったらあかんな」って思うんですよね、なんか。「ガミガミ怒っててもなんにもええことない。こんなふうにゲラゲラ笑ってる方がなんぼかええわ」って、冷静なときはちょっと思えるんですけど。

――これからお子さんたちが成長していく中で、楽しみにしていることはありますか?

 私ね、実家が、テレビついてるけど誰もテレビ見んとしゃべってる家やったんです。そんな家になりたいなと思いますね。みんなで会話できる家でありたいなっていう。ぎゃあぎゃあ言いながらも。そうさせてくれたのはお母さんやなと思うんですけどねえ。なんだかんだで。
 いまだに覚えてるのが、小学校から帰ってくると、お母さんがごはん作ってるんですけど、その背中を見ながら、子どもたち3人が今日あったことべらべらしゃべるっていうのが毎日あって。「今日こんなんあった、あんなんあった」みたいな、「ふうん」とか、別にすごい大きいリアクションとってくれるわけちゃうけど。でもたまに『え、そうなん?』って言われたときに、「よっしゃ、もっと『え、そうなん?』って言わせたろ」って思うから、わざと作り話で大げさに言ったりとか。だからそれが今の仕事にもつながってるのかな。会話があるのが当たり前の家やったから。
 今でも実家に帰ると、みんながずうっとしゃべってる、特に弟が。ただしゃべりが上手やからずっと聞いてられる。お父さんと弟のしゃべり方がすごいそっくりで、ふたりでずっとしゃべってるし。あと実家帰ったときに、私の旦那さんとうちのお父さんが、ふたりで換気扇の下で煙草吸いながらしゃべってるんですけど、それがすごくうれしい。ああだこうだ、30分ぐらいふたりでベラベラしゃべってて。

――義理の親子でそういうことが自然にできるなんてすごいですね。

 そうですよねえ。本当に。でもいつもお父さんが、「もう、英ちゃん(旦那さん)は家に来んといてほしいわ」って言うんですよ。なぜかというと、旦那さんがうちの実家に来てもテキパキ動くから。で、お父さんはずっと座ったまんまやから、「英ちゃん見習え」ってみんなに言われるんですよ。「お前が来たら俺のいるとこないやんけ」みたいな、いっつも(笑)。

――お子さんに対して「将来こういう子に育ってほしいな」と思い描いていることはありますか。

 私、ひとり目が生まれたときに、「ひとりで生きていける強い子に育ってほしい」って思ってたんですけど、今は、「ひとりで生きていく子どもにだけは育てんとこ」と思ってるんですね。逆に、「誰かに頼れる子どもに育てよう」、「頼れる友達を作れる人になってほしい」って。
 前にママ友会を沖縄で開くときに、後輩の地元の友達30人ぐらいが全部動いてくれて。事務所の後輩の上地春奈、春ちゃんっていうんですけど。「春奈の尊敬してるりえさんのためやったらなんでもする」って言って、結局600人ぐらい集まったんですけど。そのときに、私ひとりやったら何もできひんけど、こんだけ仲間がおったら助けてくれる。しかも春奈の先輩っていうだけでこんなやってくれるって、春ちゃんすごいなって思ったんですよ。「お願い、ちょっとやってくれへん?」って言ったら、こんだけ人が集まって「やったるわ」って言ってくれる。
 だから、ひとりで生きていこう、ひとりでなんとか頑張ってやろうじゃなくて、困ったときには「ちょっとだけ助けて」って素直に頼れる人を作ってほしいし、誰か困ってたら「助けようか」って言える人にもなってほしい。私もそうでしたけど、今のママたちにも、なんでもひとりで頑張るのはやめて、無理なときには「助けて」って言えるようになってほしい。自分もそうなりたいって思います。

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寝ない、離乳食を食べない、歯磨きを嫌がる、イヤイヤ、言葉が遅い、じっとできない、ひとりっ子――。子育て中に抱くこんな悩み、あんな悩みについて、くわばたりえさんがママ代表として、保育士の井桁容子先生に質問。子育てがラクになる一冊です。

オフィシャルブログ
「くわばたりえのやせる思い」
https://ameblo.jp/kuwabata0324/
くわばたさんの素顔のプライベート記録が人気。隊長、福隊長、笑隊長、あだ名で呼ばれる子どもたちの成長を見守る気持ちに。ときどきおじいちゃんも登場♪

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