2018年8月3日

【第3回】年中・年長でまた号泣!「行きたくない!」を楽しみに変えるには?

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家庭で育児をしていると、ときどき、自分の育児が本当に大丈夫なのか、心配になることがあります。遊び方、叱り方、食べさせ方、寝かしつけ、トイレトレーニング…。
この連載では、育児の悩みや保育のコツについて、保育士さんにお話をお聞きします。

保育士:小林祐輔
こばやしゆうすけ/にじのき保育園園長。キッズスマイルカンパニー所属のあそび歌作家。保育士として勤務しながら、日常の保育から生まれたオリジナルのあそび歌、触れ合い遊びを創作する。親子コンサートの他、保育者向け、幼稚園教諭に向けての研修会の講師も勤める。

進級時は信頼できる大人と関係を作ってもらう

日下:
前回は、新入園児が朝泣いてしまうお話をお聞きしましたが、
年齢が上になってきても、環境が変わったとたんに、朝泣きが再発するという
パターンもありますよね。
そういうときの対応は、新入園児とは違うんですか?

小林:
年度替わりで泣いてしまうのは、自分の思ったものと違うから不安なのだと思います。
新入園の「わけがわからないから不安」とは少し違いますね。
ですから、その子が好きだったおもちゃをその環境に入れてあげたり、
好きだった遊びをしてあげたり、前の担任がそばについてあげたり、
そういった環境づくりでどうにかなることも多いです。

日下:
まずお母さんたちは、朝、どう反応するのがいいと思いますか?
新入園児のときのように、泣いても「大丈夫、大丈夫。行ってくるね」と
爽やかにバイバイするのがいいでしょうか?
どうすると、子どもが切り替えやすいと思いますか?

小林:
そうですね。
「ほら、〇〇先生いるよ」とか、「あそこに好きなおもちゃあるよ」とか
その子が以前から好きだったものや人に寄り添うように、声をかけてあげてください。
その後は、保育士に渡していただければ、引き継いでくれると思います。

日下:
基本はそこなんですね。
私は、保育園で印象的だったことがあって、年中で転入してきた子が、
朝あばれるほど泣いてしまうときがありました。
その子自体は社交的な子だったんですが、もう年中になると
園の中で関係性ができあがってしまってるじゃないですか。
見かけではすぐ仲良くなって一緒に遊んでいるんですが、
やっぱり、みんながわかっていることが自分にはわからない
思い通りにいかないことが多かったのか、朝のお別れで号泣するんですね。

小林:
多分そのお子さんは、輪の中に入れなくて、納得がいかないし、入り方もわからないし、
でも注目してほしいということであばれているんだと思うんですよ。
なので、もし自分が担任だったら、
まず毎日その子と2人で遊ぶということを行っていきます。
そこにまわりの子を入れていく活動だけを根本的にやります。
あばれるのは確かにいけないことなんだけれど、それには理由があるわけです。
まずは大人が中に入ってその子たちの興味関心を持たせて、それを広げたうえで、
最終的には大人がひいて、子どもたちに託すというやり方をしていけば、
お子さんも関係をつくっていきやすいと思っています。

日下:
確かに、少し大きくなってくると、赤ちゃんのときとは違って
まわりの人との関係性が大事になってくるので、
大人が一度、関係を構築してあげるのは大切かもしれませんね。
園以外でも、はじめてのところに入っていくときは、同じように使える気がします。

小林:
まずは、その子にとって、誰か一人は信頼できる人がいないと、
不安な状態って続くと思います。
基本は担任が見てあげるべきですが、
男性がダメな子もいますし、担任以外のお子さん自身が安心できる人を探してみたり、
まずは「この人なら大丈夫」と思える人を一人は作れるといいですよね。
あとは、親御さんがお迎えに行ったとき、
子どもの様子をたくさん伝えてくれる先生っていうのは、
よく見てくださってる方だと思っていいと思います。
そういう方に、相談したり、話を聞いたりすることで、
園で気にかけてもらえるようになっていくのが理想ですね。

日下:
その子どもにとって安心できる人って、最初のうちは、前の担任だったり
園長先生だったり、飼っているウサギだったりしますよね(笑)。
以前から変わらないものに、最初は少し依存しながら、
新しい環境に促して、慣れていくようにするのが近道なのかもしれません。

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