2020年12月16日

アニメ好きなドイツのティーンに「日本の弁当!」と人気だった唐揚げ弁当【日登美さんちの食卓・3/我が家のごはん日記】

 忙しいママにとって、日々の家事の中で悩ましいのがごはんのこと。適度に手を抜きたいけれど、家族には栄養のあるものをバランスよく食べてもらいたい。では、食にかかわるお仕事をしているママたちは、家族のごはんをどうしているの? 

今月の担当はドイツ在住の日登美さん。三男三女の母で自然な暮らしと子育てを提案した本を多数出版、現在はモデルとしてベルリンを中心に活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに食、暮らし、子育てのワークショップを開催されています。

日登美さんちの食卓 #week3

<日曜日 ・アドヴェントお菓子作り>

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キリスト教で待降節と呼ばれるアドヴェントの季節がやってきました。今年はロックダウン中のため街ではクリスマスマーケットは開催されないという異例のクリスマスを迎えているドイツですが、だからこそ! 我が家も含め、今年はいつもよりお家で楽しめるクリスマススイーツ作りがとても大事にされているように感じます。蝋燭のあかり、スパイスの薫り。あたたかい家、もみの木の緑。ドイツのクリスマスです。 クリスマスというとシュトレンという感じがしますが、実はそれ以外にもドイツにはさまざまな種類のクリスマス独特のクッキーやパンなどの焼き菓子があるのです。

今年も義母から手作りクッキーとフルーツブレッドが届き、我が家はシュトレンはお休みして焼き菓子を何種も用意することにしました。

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義母より届いた手作りクッキー缶。これがなくちゃクリスマスは始まらない!

一つはレープクーヘンと呼ばれるスパイシーなクッキー。チョコレートでコーティングした、粉を使わずナッツとドライフルーツで作るタイプや、粉を使い蜂蜜入りの生地で作るものなど種類がいくつかあります。 特別なスパイスのなかにはフェンネルやクローブ、ナツメグなど薬効成分があるスパイスがブレンドされています。

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今年はレープクーヘン三種にミンスパイを作りました。

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こちら蜂蜜レープクーヘン。シュタイナー学校の伝統レシピです。

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ビーガンチョコでコーティングしたレープクーヘン。

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レープクーヘンは特別な型とオブラートをつかいます。今年は4歳娘と作りました。

これらのスパイスは薬草学の祖ヒルデガルトの時代からも伝わるもの。フェンネルはヒーリングフードとして名高く、クローブは歯痛だけでなく脳神経を活発にして鬱を防ぎます。今の時期、朝は8時過ぎまで暗く、夜は4時には真っ暗になるドイツ。これらのスパイスが香りと共にパッと心に元気をくれるのです。引っ越した当初は苦手だったスパイス類、今ではこの時期なくてはならない我が家の味となりました。

そしてもう一つ、学生時代をイギリスで過ごした夫の思い出の味、ミンスパイ。ミンスミートは継ぎ足しながら使っています。季節の思い出、人生の思い出の味を作るのはとても楽しい時間です。

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こちら夫リクエストのブランデーたっぷりミンスパイ。

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七歳の息子が作ったクリスマスの飾り。

<日曜日・昼>

レトルトのマウルタッシェ(ドイツの伝統料理)

そんなわけで台所が忙しい時に便利なレトルト的なごはん。生のパスタで火を通すだけで食べられるように売られているマウルタッシェと呼ばれるドイツのパスタ。忙しい時にとても便利。野菜や肉入りと種類があってこちらではとてもポピュラー。焦げ目がつくように炒めた玉ねぎと一 緒に炒めて火を通し完成。こちら、夫に作ってもらいました。

洋風餃子みたいなもので、酢醤油 とラー油で食べればほんとに餃子みたい! 結局子どもたちには酢醤油で食べるのが人気でした。

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<月曜日 ・朝>

残りキムチ鍋で雑炊

朝、楽をしたいときは、前日はスープか鍋です。鍋なら翌朝には雑炊に、スープは1日たった頃がさらに美味しく、パンを出したら立派な朝食に。なので私は朝寝坊したい週末の夕飯か、週の始まりをのんびりしたい日曜日の夕飯の鍋率が高いです(笑)。というわけで、月曜の朝は残りのキムチ鍋に玄米を入れて卵を最後に落としておじやに。おじやなら 玄米を嫌がる子でもさらっと食べられちゃうのです。今の時期キムチは切らさないように作っています。

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<月曜日・昼>

夫婦でランチ 野菜餡掛けごはん

昼はさらっとありものの野菜とお揚げで餡掛けを作ってご飯にかけてお昼ごはん。菜食がちな幼児たちの大好物でもあるお揚げはアジアショップで無添加のものを買って冷凍しストックしています。 煮付けておいておくと混ぜご飯に、おかずの具にいれたりと便利。今日はそのお揚げ煮を使いました。これは私のレシピ本にも載せている我が家の定番メニュー。住む国が変わっても作り続けています。

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<火曜日 ・夜>

韓国風チキン唐揚げと生春巻き

我が家のティーンエージャー。友達がきてるな、と思うといきなり「泊まってくって~」ってことも多々あります。急に食べ盛りのでかいのが4、5人、さらに私たち夫婦にチビ2人の夕飯を作らねば! と慌てて冷蔵庫を探ることも多々。

この日も急なお泊まりでできるだけご飯をガッツリ食べてお腹を膨らましてもらおうと(笑)、味のしっかりした自家製の韓国だれを絡ませた鶏の手羽唐揚げをメインに。我が家では鶏の手羽揚げも毎回キロ単位。ガーリックやチリのきいた韓国風の味付けは、こちらのティーンにも大人気。たっぷりキムチと玄米、お豆腐とキャベツのおすまし汁、生野菜たっぷりの生春巻きという夕飯になりました。

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<木曜日・昼>

ティーンのザ・唐揚げ弁当

上の子たちは日本にいる時から外食や買い食いをあまりさせてこなかったうえ、菜食で育ててきまして、いわゆる「唐揚げ弁当」というものをテレビでしか知らないという人たちです(笑)。なので唐揚げを作るようになった今、この弁当はみんなの大好物。なぜこうも唐揚げは人を魅了するのか。

話を聞くと、この弁当を持っていくと、アニメ好きの友達には日本の弁当だ!と言われ鼻高々。食べてみたら唐揚げうまい! とさらに自慢らしいのです。よかったな、というわけでメニューはこれぞ! というラインアップの、卵焼き、唐揚げ、茹でブロッコリー、蓮根の金平。超ベタなメニューですが、このど真ん中加減がよいらしい。これにプチトマト入ってたら日本の弁当屋さんじゃない?という話題で持ちきりな朝でありました。

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野田琺瑯のは次女の。ステンレスのは双子の。双子はご飯に自家製焼き肉のタレと胡麻を。きんぴらはクールじゃないそうで省かれちゃいました……。

 

<木曜日・昼>

夫婦2人の昼ごはん ビーガン納豆パスタ

お昼です。夫と2人で気楽なランチタイムがやってきました。私たちは基本菜食が好きな夫婦でして 今日はさらっと納豆パスタでもしよっか、ということになりました。 とはいえ、納豆はドイツでは高級品です。なので自家製していますがあっという間になくなる! 

この日は冷蔵庫の奥にタネとして取っておいた自家製納豆をみつけ食べてしまうことにしました。赤白しましまの可愛いカブを炒めるとベーコンに見えるけれど、甘くておいしいの。それにキャベツをニンニクと炒めたものにスペルト小麦のパスタ。納豆に生卵を入れるのは夫がダメなので、マスタードとネギと醤油麹を。

仕上げにベルリンで友人が作っているビーツで作った味噌をトッピング。華やかなマジェンダ色にワクワクします。レモンとパクチーを添えて、ずるずるねばねば食べました。
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<金曜日・夜>

ドイツ料理 ちりめんキャベツの煮込み

ドイツ料理は煮込んで食べるものばかり、そして工程があまり複雑でないものが多いようです。今の季節はちりめんキャベツが出回る時期、ちょうどいい1玉を見つけたのでベルリーナクナッカーとよばれる薫製ソーセージと一緒に炒め煮する料理を作りました。キャベツはお腹にガスを生むといわれ、ドイツではキャベツ料理にはだいたいキャラウェイシードを加えます。

玉ねぎを少し焦がすように炒めてキャラウェイシードを加えてちりめんキャベツを 塩をふって炒めます。少し水を差して蓋をしてじっくり煮込みやわらかくなったらソーセージを加えて温め、マスタードと一緒に食べます。甘くやわらかくなったキャベツはこれで1玉ぺろっと食べられてしまうのです。冬に一度は食べたい季節の料理です。

アニメ好きなドイツのティーンに「日本の弁当!」と人気だった唐揚げ弁当【日登美さんちの食卓・3/我が家のごはん日記】の画像17アニメ好きなドイツのティーンに「日本の弁当!」と人気だった唐揚げ弁当【日登美さんちの食卓・3/我が家のごはん日記】の画像18アニメ好きなドイツのティーンに「日本の弁当!」と人気だった唐揚げ弁当【日登美さんちの食卓・3/我が家のごはん日記】の画像19

アニメ好きなドイツのティーンに「日本の弁当!」と人気だった唐揚げ弁当【日登美さんちの食卓・3/我が家のごはん日記】の画像20日登美/ひとみ
3男3女6児の母。10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍、レシピ本など多数出版。クシマクロビオティックアドバイザー修了後マクロビオティック料理を教え始め2013年から海外在住。ドイツ発祥の自然療法である国際ヒルデガルト協会認定ヒルデガルトヘルスケアアドバイザーを取得。現在はモデルとしてベルリンを中心に worldwideに活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに台所からの食、暮らしと子育てのワークショップを行っている。

YouTube「日登美の子育てチャンネル」で、子育てのあれこれを発信中!
instagram / @hitomihigashi_b

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