2026年8月14日

『きんぎょだいさくせん』【親子の読み聞かせに。今日の絵本だより 第376回】

kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子の読み聞かせにこんな絵本はいかがですか。

『きんぎょだいさくせん』
まつながもえ/作 白泉社 1430円

8月も折り返し、まさに夏まっさかりですね。
この時季ならではのお楽しみと言えば、ご近所や帰省先での夏祭り。
お囃子や太鼓、屋台のにぎわいが聞こえてくれば、どうしてもワクワク、ソワソワ。
そんなお祭り気分に胸が躍る絵本、『きんぎょだいさくせん』をご紹介します。

ここは金魚屋さん。
大きな水槽の中で、金魚たちは明日のお祭りを前に、水しぶきをあげて大はしゃぎ。
「いよ~っ まつりだ まつりだ!」
「すくってもらうギョー!!」
大きな目がトレードマークのクロデメキンのめめたも、仲間と一緒に張り切っています。
ところが、
「ううっ ごほっ ごほっ」
大変、金魚屋のおじさんの顔色が真っ青です。
「いや まいった、かぜだ。
あしたの まつりは だめかも しれん」

ギョギョーッ!!!
年に一度の大事な夏祭りなのに、金魚たちは大ショック。
「どうする」「どうするよ」
そこへ、ランチュウのこぶじいが言いました。
「みんな きいてくれ。わしに いい かんがえが ある」
水の中でみんなで集まり、相談です。
ぎょぎょぎょぎょぎょ……。
なにやら、いいアイディアがまとまったみたい。
声を合わせて、
「きん きん ギョー!!」
さあ、「きんぎょだいさくせん」の始まりです。

金魚すくい、たくさんの食べものの屋台、浴衣姿の子どもたちと、どのページもお祭りのにぎわいでいっぱい。
お話の後半、迷子になった男の子が、めめたたちのさらなる「だいさくせん」のおかげで、無事にお兄ちゃんと会うことができます。
その金魚たちのチームワークが、なんともお見事!
金魚を見る目が変わりそうな一冊、旬の今、ぜひお楽しみください。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、司書、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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