2021年3月24日

『ほら ぴったり』【今日の絵本だより 第198回】

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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『ほら ぴったり』【今日の絵本だより 第198回】の画像1『ほら ぴったり』
ナオミ・ジョーンズ/文 ジェームズ・ジョーンズ/絵 環ROY/訳 
ブロンズ新社 本体1400円+税

もうすぐ4月、入園・入学シーズンですね。
今までの場所から新しいステージへとデビューするお子さんも多いことでしょう。
「お友達はできるかな……」なんて、実は本人よりもママやパパの方が余計に心配していたり。
そんな春の揺れる心を優しく包んでくれる絵本、『ほら ぴったり』をご紹介します。

主人公は、黄色いさんかく。
お友達は、たくさんの青いまる。
一緒にころころ転がって、楽しく過ごしていたけれど、さんかくは自分だけが違うようで、ときどきなんだか変な気持ち。
まるは気にしてないけれど、さんかくは決めました。
「もっと ぴったり 
 あうところ
 きっと あるから
 さがしに いこう」

しばらく行くと、たくさんの赤いしかくに会いました。
つながっていろんな形になってみたり、仲良く遊んでいたけれど、ここでもやっぱりみんなの邪魔になっているみたい。
しかくは気にしてないけれど、さんかくは決めました。
「もっと ぴったり あうところ
 きっと あるから
 さがしに いこう」

さんかくはその後も、ろっかくに出会ったり、ほしに出会ったり、それでもやっぱり「ぴったり」にはなれなくて。
ようやくたくさんのさんかくに出会えて、大喜び。
でも、このお話の魅力は、ここからなんです。
おなじ仲間にめぐり会えてハッピーエンド、ではなくて。
「おなじ」も「ちがう」も、どっちも楽しい、どっちも素敵。
どうしてそうなるのか、にこにこ笑顔のカラフルな形たちのメッセージ、ぜひ絵本を開いて実感してください。
いろんな形の仲間が大集合したラストは、驚きと喜びに満ちていて。
「おなじ」と「ちがう」から生まれるスペシャルな予感に、ワクワクをもらえる1冊です。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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