2019年11月3日

『こうさくはっちゃん おすしやさん』【今日の絵本だより 第85回】

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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『こうさくはっちゃん おすしやさん』【今日の絵本だより 第85回】の画像1『こうさくはっちゃん おすしやさん』
ひらぎみつえ/作 小学館 本体1200円+税

前回に続けて、今回もおすしの絵本をご紹介。
おすしと工作のコラボという、子育て世帯にツボな一冊、『こうさくはっちゃん おすしやさん』です。

今日は家族で、くるくる回るおすしやさんに行ってきたはっちゃん。
「また いきたいなあ!」
と思っていたら……、ひらめきました。
「はっ! そうだ!
 おうちで おすしやさんを やろう!」
早速相棒のパンダのぱんちゃんと、画用紙や牛乳パック、いろんな材料を集めます。
そして、
「かーみを くしゃくしゃ まるめましょう♪
 いろがみ ちょきちょき きりましょう♪
 そしたら おすしの できあがりー♪」
たまごやいくら、いろんなおすしがどんどんできてきます。

さらに、はっちゃんとぱんちゃんがすごいのは、おすしだけではなくお店もつくってしまうところ。
くるくる回るおすしやさん、おうちにあるもので、どうしたらできるでしょう?
……なーるほど! これはナイスアイディア。
さあ、お客さんも次々にやってきます。
マトリョーシカの6人家族に、小さいうさぎとりすのお人形。
プルルルル、と出前の電話。
お客さんのそれぞれのニーズに、ひらめきと工夫でどんどん応えるはっちゃん、素晴らしい!

読んでいてとってもワクワクするのは、見本通りの仕上がりを目指すのではなくて、自分で考えてその場にある素材で自由につくってみる、工作本来の楽しさがあふれているからなんですね、きっと。
切ったり貼ったりの細部や素材がよくわかる立体イラストなので、きっと「はっちゃんみたいに、やってみたい!」と思うお子さんも多いはず。
はっちゃんとぱんちゃんのように、お人形とおしゃべりができる子ども時代に、こんなにぎやかなごっこ遊びを、しかも自分発信で思い切り楽しめたら、それはとてもとても豊かな時間。
普段は見守り役の大人も、一緒にチョキチョキペタペタしたくなるくらい、自分でつくる楽しさが伝染する絵本です。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

 

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