2019年9月8日

『ぼくはうちゅうじん』【今日の絵本だより 第73回】

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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『ぼくはうちゅうじん』【今日の絵本だより 第73回】の画像1『ぼくはうちゅうじん』
中川ひろたか/文 はたこうしろう/絵 アリス館 本体1400円+税

9月12日は、宇宙の日。
毛利衛さんが日本人宇宙飛行士として初めてスペースシャトルで宇宙へ旅立った日です。
発売中のkodomoe2019年10月号「季節の絵本ノート」でも、親子で楽しめる宇宙の絵本を5冊紹介しています。
今回と次回は、その中から2冊をピックアップしてご紹介。
1冊目はこちら、『ぼくはうちゅうじん』です。

夜明け前、キャンプのテントでお父さんに起こされたぼく。
まだ暗い森の中を、お母さんと3人で日の出を見るために歩いていきます。
空に浮かぶのは、オリオン座。
お母さんはさそり座。
ぼくはふたご座。
お父さんはしし座。
12星座の話から、88星座の話へ。
そして、お月さまの話から太陽の話へ、惑星と恒星の違いの話へ。
宇宙の広さと、宇宙にある星の数について。
親子3人で、宇宙トークが自然に広がっていきます。

この本には、よくある「うちゅうじん」の姿は一度も出てきません。
なぜなら、「うちゅうじん」なのは「ぼく」だから。
アイデンティティ、アウトドア、家族、それからお父さんのだじゃれ。
宇宙に興味が薄い人でも、きっと反応できるツボがいっぱい盛り込まれています。
飾らない親子の会話で宇宙をぐっと身近に引き寄せる、中川ひろたかさんの文。
はたこうしろうさんの描く美しい星空は、澄んでいながら、温かさが感じられるよう。
科学絵本と物語絵本の、絶妙なコンビネーション。
お子さんがこの絵本で初めて宇宙にふれたら、宇宙は遠い存在ではなく、近しいものとして親しめるのではないでしょうか。
カバーの折り返し部分にある、作者ふたりの言葉も、じーんと胸に響きます。

次回も続けて、宇宙がぐんと身近になる絵本をご紹介します。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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