kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『やさいのがっこう とまとちゃんのたびだち』
なかやみわ／作　白泉社　本体1200円＋税

8月31日は、8(や)31(さい)で野菜の日。
野菜にちなんだ絵本をお探しなら、『やさいのがっこう とまとちゃんのたびだち』はいかがでしょうか。

とまとちゃんは、赤くてまんまる、元気いっぱいの女の子。
おいしい野菜になるために、「やさいのがっこう」に通っています。
「やさいのがっこう」では、ピーマンくんやとうもろこしちゃん、いろんな野菜の子どもたちが、なすびせんせいのもとで学んでいます。
すくすく育って、「つやよし！」「いろよし！」「かたちよし！」と、３つの「よし！」をもらったら、それが卒業の時。
やおやのおじさんから「ごうかくシール」ををぺたりと貼ってもらい、お店へと旅立ちます。

とまとちゃんはまだ頭がちょっと青いけど、早く立派に真っ赤になろうと一生懸命。
でも自分よりも先にお友達が「ごうかくシール」をもらって旅立つことになり、複雑です。
そんなとまとちゃんが早く真っ赤になれるよう、お友達もいろいろ工夫して協力してくれるのですが、ある日、それが思わぬ展開に！
困ってしまったとまとちゃんとみんなに、なすびせんせいは
｢やさいは おいしくなるまで、じっと まつことが たいせつなのですよ!｣
と教えてくれました。
さあ、とまとちゃんが憧れの「ごうかくシール」をもらえる日は、いつやってくるのでしょうか。

「やさいのがっこう」は、なかやみわさんの「子どもたちに野菜をもっと好きになってほしい」という思いから誕生したシリーズ。
『とまとちゃんのたびだち』の他に『ピーマンくんゆめをみる』『とうもろこしちゃんのながいかみ』が発売中、そしてシリーズ第4弾、『キャベツくん おはなになる?』が10月3日に発売予定です。
すべての絵本に、大人も「なるほど!」の食育情報を盛り込んだ「食育しんぶん」がはさみこみでついているので、ぜひご覧ください。