児童書の「目利き」である書店員さんに、新刊絵本の中から、親子で一緒に楽しめて、読み聞かせにもぴったりなイチ押しの7冊を紹介してもらいました！
今回、絵本を選んでくれた書店員さんは、滋賀県のHYPER BOOKS かがやきどおり店 荒木友里香さんです。
（絵本は、2021年11月～12月刊行分よりセレクトしています）

3歳〜

今日もトラックでどこまでも
荷物の到着をみんな待ってます
『ランディーときいろのトラック』
そら／作・絵　学研　本体1540円

「ランディーはみんなの荷物を雨の日も風の日も大切に届けてくれます。荷物は誰かの大切なきもちでもあるから。私も荷物を届けてくれる人にありがとうを伝えたくなりました」

2歳〜

美しい木版画で描くおもちは焦げ目もリアル
『おもち』
彦坂有紀・もりといずみ／作　
福音館書店　990円

「おもちが焼かれる様子を丁寧に描いた絵本。読んだ後はいそべ焼きが食べたくなり、ちりちりちりりという音を楽しみながらおもちを焼いて、醤油とのりでいただきました」

3歳〜

ニャー さっそくたべよう ハッ、だれだろう？
『ノラネコぐんだんラーメンやさん』
工藤ノリコ／作　白泉社　1320円

「いつものようにこっそりお店に侵入してラーメンを作っていたら、昔話のような出来事に巻き込まれて……。解決した後おなじみの反省の場面で、嬉しそうな表情がかわいいです」

3歳～

自分にとって一番の場所は？
『せかいでいちばんのばしょ』
ペトル・ホラチェック／作　
いわじょうよしひと／訳　BL出版　1760円

「どうして皆ここが『世界で一番の場所』と言うのか分からない野うさぎは、知らない場所へひとりで旅に出ます。たくさんの場所を旅した野うさぎが見つけた答えにほっこり」

4歳〜

「幸せのお菓子」の人形が願ったこと
『王さまのお菓子』
石井睦美／文　くらはしれい／絵　
世界文化社　1650円

「ガレット・デ・ロワというフランス伝統菓子に入っている幸福の小さな人形が主役。お菓子を巡る優しい思い、そして起こる小さな奇跡に感動します。帯を含め装丁もかわいい絵本」

5歳～

大雪の日はアイスホールでダンスパーティー
『野ばらの村の雪まつり』
ジル・バークレム／作・絵　こみやゆう／訳　
出版ワークス　1760円

「母の本棚にあって、子どもの頃に何回も読んでいたシリーズの新版。美しく繊細な絵で描かれた、小さなねずみたちの雪まつりの準備、華やかなパーティーに心が躍ります」

5歳〜

夢や希望で人生を輝かせよう
『わたしのなかの ちいさな たからもの』
コビ・ヤマダ／作　チャールズ・サントソ／絵　
前田まゆみ／訳　パイ インターナショナル　1430円

「ページをめくる度に、自分のなかの大切なものを思い出させてくれる言葉をもらえます。人生を楽しもうと改めて思える一冊。大人の方への贈り物にもおすすめです」

（kodomoe2022年4月号掲載）
※掲載商品の価格は全て税込価格です（2022年3月現在）