もっと楽しく! 絵本の読み聞かせQ&A 4歳〜小学生 前編
子どもが大きくなるにつれ、絵本タイムの悩みも変わります。前号に続き、今回は
園児から小学生までの「これで大丈夫?」に、ベテランママの読書アドバイザーがお答えします。(kodomoe2015年4月号掲載)
編集協力/原陽子
答えてくれた人
JPIC読書アドバイザー 鈴木清美さん
すずききよみ/JPIC読書アドバイザーとして千葉県を中心に読み聞かせ活動を展開。千葉県船橋市を中心に民間図書館設立事業を行う「情報ステーション」(http://www.infosta.org)子どもの本担当としても活動中。
Question.1
子どもがワクワクする絵本が知りたい
「4歳、2歳、5か月の男の子がいますが、子どもたちがワクワクするような、想像力がふくらむような絵本があればいいなと思います」
アルフェシアさん/16歳&14歳女の子、4歳&2歳&0歳男の子ママ
Answer.
子どもが大好きな断面図が、100階分!
「100かいだてのいえ」に住んでいるのは誰でしょう? 1階から順にお部屋を見てみましょう。どんどん進むのも、じっくり一部屋ずつ見ていくのも、両方楽しめる絵本です。子どもはなぜか、断面図が大好き。
おすすめ!
『100かいだてのいえ』『ちか100かいだてのいえ』『うみの100かいだてのいえ』
いわいとしお/作 偕成社 本体各1200円+税
10階ごとに違う生き物が住むおうちへようこそ。縦に開くページの隅々まで見どころ満載。
Question.2
淡々と、感情をこめて、どちらの読み方がいいの?
「小学校の読み聞かせボランティアの場では『読み聞かせは、あまりセリフ口調にならず、あえて単調に読むことで子ども自身の想像力と集中力を働かせる』と聞きました。ですがTVでは『セリフは感情をこめて楽しくすると子どもはあきない』と言っていたりします。どちらがいいのでしょうか?」
rico.さん/14歳&5歳女の子、13歳男の子ママ 他多数
Answer.
読み聞かせの主役を考えてみると……
「単調に」「淡々と」ということは、いわゆる「棒読み」とは違います。自分の好きなお話を子どもたちに伝える気持ちで丁寧に読みましょう。また「感情を込めて」とは、過剰に演出することではありません。読み聞かせの主役は「絵本」と「聞き手の想像力」であり、読み手ではないのです。集団の読み聞かせでは「面白いおばちゃんだった」の感想よりも、「面白いお話だった!」と、絵本そのものを子どもたちの心に残せるとうれしいですね。
Question.3
どういう姿勢で読むのがベスト?
「読み聞かせするときの、子と親のポジションでベストなのは? お膝にだっこで読むのか対面で読むのか、どちらがいいでしょうか」
きぬさん/4歳女の子ママ
Answer.
本人が喜ぶ姿勢が一番です
その時々で、お子さんが喜ぶ方法で。難しく考えずに、お母さんもゆったりした気分で楽しんでください。