小学校中~高学年の「性教育」。親が言葉で伝えるのが難しい! そんな時期に伝えたいこととは?【最新号からちょっと見せ】
赤ちゃんができるしくみ、性犯罪被害の予防、多様性を受け入れること……。成長段階ごとに伝えたいこと、伝え方について整理してみましょう。ポイントは、一度伝えたら終わりではなく、「くり返し」と「積み重ね」です。
kodomoe10月号では、子どもの発達に応じた性教育の段階をご紹介。今回は、「小学校 中~高学年」でどんな話をすべきか、どう伝えると効果的かをご紹介します。
小学校 中~高学年の性教育
自己認識の高まりと共に
思春期に入っていく

このあたりから親が言葉で伝えるのは難しくなってくる。
体も心も大きく成長し、自分のことを客観的に捉えられるようになってきます。発達には個人差も出てくるため、劣等感を持つようになる子も。仲間意識が高まり、協調性や他者への思いやりなども育まれていく時期です。
伝えたいこと
月経、精通に関すること
小3(9歳)くらいで、女の子は生理、男の子は精通がある子も。体のしくみについてや、“そのとき”の対処法などを知っておきたい。
性器の
洗い方について
自分の体を大切にし、また炎症などを予防して健康を保つために、性器の洗い方をおさらい。正しい方法が載っている本などを活用して。
性には
グラデーションがある
性別による役割やイメージなどの思い込みに気づこう。また人には4つの性(詳しくはkodomoe10月号P.21をチェック!)があり、それはひとりひとり違うのが当たり前。
相手と自分の
距離を大切に
「性的同意」の概念を知り、YESもNOも自分が決めていいこと、相手のそれも尊重しなければならないことを覚えておこう。
解説は……
産婦人科医
髙橋幸子先生
たかはしさちこ/埼玉医科大学病院にて産婦人科、思春期外来を担当。小学校から大学、一般向けまで年間200件を超える性教育の講演を実施。性教育関連の書籍や動画の監修も多数。1児の母。
イラスト/佐藤香苗(kodomoe2025年10月号掲載)