6つのイライラコントロール術とは? 即効ワザ&習慣づけを教えてもらいました
「また怒ってしまった」と後悔の毎日……。こんなときはどうすればいいの? そんな怒りのコントロール術を、アンガーマネジメントのプロに教えてもらいました!
アンガーマネジメントは決して特別な技術ではなく、いつでもどこでもできるもの。ポイントは、その場での対応と毎日の習慣づけ、6つの技をご紹介します。
今すぐできる! 即効ワザ
シンプルな行動で、怒りをリリース。まずは試してみてください。
不思議と気持ちが落ち着き、過剰な怒りを子どもにぶつけないで済みます。
深呼吸
怒りを感じると体は本能で戦闘モードになり、血圧は上昇、呼吸は浅く速くなります。そんなときには、まず深呼吸。鼻から大きく4秒吸って、いったん息を止め、口からゆっくり6秒吐く。これを3回くり返して。呼吸を整えることで、心も体もほどよくゆるみます。
6秒数える
子どもが何かやらかした瞬間、つい口や手が出てしまう。その「反射」を止める第一歩が「6秒数える」こと。怒りという感情のピークは6秒と言われています。子どもと一緒に声に出して数えたり、「100、97、94……」と100から3ずつ引いたりしてみるのも効果的。
その場を離れる
怒りの場から自ら退場する「タイムアウト」。その場を離れることで、冷静に自分と向き合います。ただ「もう知らない!」と出て行くのは、子どもを不安にさせるだけで逆効果。「ママ、落ち着くためにいったん離れてからまた戻ってくるね」と言葉で伝えましょう。
余裕のあるとき! トレーニング
怒りを自分で止められるようになったら、次は自分の怒りを客観視。
習慣になれば、さらにコントロールができるように。
怒りを温度で表してみる
怒りを覚えたら、10段階の温度計で表してみましょう。1は軽いイライラ、10は人生最大の怒り。どの数字がぴったりですか? 「怒っているか/いないか」ではなく、怒りには段階があると気づき、数値化できるようになると、その後の対処も楽になります。
「べき」を書き出してみよう
「ごはんは残さず食べるべき」「朝のおしたくは自分でするべき」など、自分が思う「べき」を具体的に書き出してみて。まずはその多さに驚くかも? 「べき」を文字にして客観的に読むことで、自分の怒りの傾向が見えてきます。
「何があっても怒らない日」にトライ
「今日は何があっても怒らない日」と決めてみましょう。子どもがわがままを言っても、こちらがおだやかに対応することで、相手の態度も変わってくることに気づくはず。一日中が無理なら、朝の忙しい時間だけから始めてみてもOK。
教えて 長縄さん!
こんなときはどうすればいい?
Q. 同じことを何回言っても
子どもが聞いてくれません
A. 怒りのパターンを
崩すと効果的
「『何回言っても』は、怒りがパターン化している証拠。自分の怒り方を振り返り、例えばママの代わりにパペットを使って優しく伝えたり、意識してそのパターンを崩してみて」
Q. 努力してもうまくいかず
落ち込んでばかりです
A. 「ハッピーログ」で
気持ちをリフレッシュ
「『いいお天気だった』『よく笑った』など、“小さな幸せ”を見つけて書き出してみると、前向きな気持ちに。夕食にママが食べたいものを一品作るだけでも、気分が変わりますよ」
Q. ママだけ負担が多すぎ?
パパにイライラします
A. 夫婦の「べき」を
すり合わせてみる
「パパに何をしてほしいのかをまずは書き出し、リスト化して見せましょう。一方、パパもママに要望があるはず。大きな期待を押しつけず、お互いできることから始めてみては」
教えてくれたのは
長縄史子さん
ながなわふみこ/一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 アンガーマネジメントファシリテーター™。アサーティブトレーナー、応用心理士。著書に『マンガでわかるおこらない子育て』(安藤俊介/共著 永岡書店)など。
協力/一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 イラスト/オガワナホ 編集協力/原陽子(kodomoe2018年12月号掲載)
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