子どもの肌トラブルレスキュー!こんな症状が出たらどうしたら良い?~後編~
前編では乳児期のスキンケアが小児アレルギーの予防になることをお届けした、子どもの肌のトラブル。
では実際に、肌にトラブルが現れた場合はどうしたら良いのでしょうか。さまざまな原因が考えられる子どもの肌トラブル。ここでは、子どもに発症しやすい代表的なトラブルの原因&症状とその対処法をご紹介します。
春に目のまわりが真っ赤に!!
花粉症の可能性があります。
日々の生活で対策を!
「今は早くて3歳から花粉症が出る時代です。目をかゆがる以外に鼻が詰まっているようなら花粉症の可能性が。外出時にできるだけ花粉を吸わないように心がけ、保湿も徹底して。体を花粉に慣らすことで症状を和らげる“舌下免疫療法”も12歳から行えるので、ぜひ試してみて」
手や足、口のなかに発疹を発見!
保育園や幼稚園で手足口病に感染した可能性アリ
「手、足、口のなかに水泡性の発疹が出たら、手足口病にウィルス感染している可能性が高いです。保育園や幼稚園で集団感染することが多く、夏に感染が広がります。飛沫感染の他、よだれやうんちから感染するので、その時期は手洗い&うがいを徹底して予防しましょう」
ある物質に接触すると赤く腫れます
接触性皮膚炎かもしれません。
原因物質をつきとめて
「刺激やアレルギーを起こす物質に接触すると、そこが赤く腫れたり、かぶれることがあります。金属や化学物質、太陽、植物など、原因物質をつきとめて、子どもの肌が当たらないように気をつけて。保湿していると出にくいこともあるので、日々のスキンケアも重要です」
汗をかく部分に小さな湿疹が…
汗が皮膚のなかに溜まって炎症を起こすあせもの疑い
「暑さで汗腺の出口が詰まり、汗が皮膚のなかに溜まって炎症が起きるあせもは、子どもの肌質でケア方法が異なります。もともと肌が強い子は、ベビーパウダーなどで肌を乾かしてあげましょう。肌が弱い子は、乾燥した肌が汗でかぶれているケースがあるので、保湿を心がけて」
すり傷がいつの間にか水ぶくれに!
ブドウ球菌が入ってとびひを引き起こしたかも
「とびひは夏に子どもが多くかかる皮膚疾患です。虫刺され、あせも、すり傷などの部分にブドウ球菌などが入って繁殖し、水ぶくれや湿疹を引き起こします。掻くと液が飛んで、全身に症状が広がることも。薬を塗ったらガーゼをして、触らないようにケアしてあげてください」
入浴後、肌にポツポツが!
寒暖差の刺激がキッカケで蕁麻疹が発症したかも
「入浴後に蕁麻疹が出るのは、急な寒暖差がストレスになっていることが多いです。冷たいタオルで肌を冷やしてあげれば、かゆみが和らぎ、しばらくすると治まってくるはず。」
教えてくれたのは
小暮裕之先生
こぐれひろゆき/有明こどもクリニック有明院・豊洲院 ・勝どき院・田町芝浦院理事長。小児科専門医によるチーム医療で子育てをサポートする。妊娠中のママ向けセミナーも開催。
イラスト/植松しんこ、編集協力/仁田ときこ(kodomoe2017年12月号掲載、一部編集しております)