やけど、鼻血、虫さされなどの応急処置【症状から見る子どもの救急ガイド・5】
2019年9月19日

やけど、鼻血、虫さされなどの応急処置【症状から見る子どもの救急ガイド・5】

症状から見る子どもの救急ガイド、最終章では「やけど」「動物にかまれた」「鼻血」「虫さされ」「のどに物がつまった」「おぼれた」など、子どもが日常で遭遇するアクシデントを取り上げます。
いつ起こるかわからない子どもの非常事態に備え、ぜひこの機会にチェックしてください!

子どもに多いケガ、アクシデントの応急処置

やけど

ケガ、アクシデントの応急処置【症状から見る子どもの救急ガイド・5】の画像1

一刻も早く患部を冷やし軽く見えても病院へ

氷水に浸す、冷水のシャワーを当てるなどしてすぐに患部を冷やします。20分以上は冷やし続け、必要なら病院へ。口内のやけどは、氷水でくり返しうがいをさせます。

こんなときはすぐ病院へ

●冷やしても痛みが強く、水ぶくれがある
●体表面積10%以上のやけどは、すぐ救急車を

 

動物にかまれた

ケガ、アクシデントの応急処置【症状から見る子どもの救急ガイド・5】の画像2

菌、狂犬病ウイルスに感染する恐れも。医師の診断を

何にかまれたのか確認し、すぐに流水と石けんで傷口を洗い流して、消毒をします。保冷材などで冷やしながら、病院へ。傷がない場合、冷やして痛みを押さえ、様子を見ます。

こんなときはすぐ病院へ

●傷や出血がある
●へびにかまれたときは、救急車を

 

鼻血

ケガ、アクシデントの応急処置【症状から見る子どもの救急ガイド・5】の画像3

いきなりティッシュをつめず鼻をつまんで圧迫止血!

血液がのどに流れ込まないよう下を向かせ、鼻を深くつまんで圧迫止血します。鼻呼吸ができない状態で10分以上止血して。出血が治まったら、濡れタオルなどで冷やして安静に。

こんなときはすぐ病院へ

●頭を打って鼻血が出た
●出血が多い。止血しても出血が続く

 

虫に刺された

ケガ、アクシデントの応急処置【症状から見る子どもの救急ガイド・5】の画像4

毒針や毒毛を取り除き毒を洗い流す

蜂に刺されたときは、針を抜き患部をつまんで毒を押し出してから洗い流します。毒蛾は鱗粉を洗い流し、毛虫は粘着テープなどで毒毛を取り、その後洗い流して冷やします。

こんなときはすぐ病院へ

●大量の蜂に刺されたり、腫れや痛みがひどいとき
●スズメバチに刺されたときは、救急車を

 

ものがのどにつまった

ケガ、アクシデントの応急処置【症状から見る子どもの救急ガイド・5】の画像5

背中を叩いて吐き出させる
何を誤飲したか、即確認を

異物をつまらせて窒息の恐れがあるときは、腰を抱えて前かがみにし、背中を強く叩きます。乳児はひざにうつぶせに抱き、頭を低くして肩甲骨の下を叩き、吐き出させます。

こんなときはすぐ病院へ

●洗剤などの化学薬品や電池などを誤飲した
●意識や呼吸がないときは、救急車を

 

おぼれた

ケガ、アクシデントの応急処置【症状から見る子どもの救急ガイド・5】の画像6

水を吐き出させたら体を保温して体力回復

うつぶせにしてお腹をひざにのせ、背中を叩いて水を吐き出させます。濡れた衣服を脱がせて毛布などで保温。脈や呼吸がないときは、ただちに心臓マッサージや人工呼吸を。

こんなときはすぐ病院へ

●大量に水を飲んでぐったりしている
●呼吸や心臓が止まっているときは、救急車を

 

ケガ、アクシデントの応急処置【症状から見る子どもの救急ガイド・5】の画像7教えてくれたのは
伊藤隆一先生
いとうりゅういち/的場医院院長。日本小児科医会常任理事。小児救急医療の専門家として、家庭でできる救急処置を啓蒙している。

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イラスト/ホリナルミ 取材・文/田所佐月

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