近視などの異常は、早い対応がカギ【子どもの目を守る!・2】
2019年7月1日

近視などの異常は、早い対応がカギ【子どもの目を守る!・2】

目が悪くならないようにしてあげたい、と思っているママも多いことでしょう。目の発達にとって重要な幼児期、毎日の生活の中で心がけたいことを、眼科専門医の荒井宏幸先生に教えてもらいました。

 

目の異常は早い発見&対応がカギ

ピントが合っている
よく見える=正視

近視などの異常は、早い対応がカギ【子どもの目を守る!・2】の画像1

正常な眼球はきれいなボール状。リラックスして遠くを見たとき、角膜から入って水晶体で屈折した光が、眼球の後ろの網膜で焦点を結ぶと、モノがハッキリ見えます。

 

遠くがぼやける
近視

近視などの異常は、早い対応がカギ【子どもの目を守る!・2】の画像2

眼球の奥行きが長く、リラックスして遠くを見たときに網膜よりも手前で焦点が合ってしまい、モノがぼやけて見えます。この状態では、メガネなどのレンズを使わないと網膜にピントが合いません。

子どもの近視が増えている!

近視などの異常は、早い対応がカギ【子どもの目を守る!・2】の画像3

出典:文部科学省「平成27年度学校保健統計」

子どもの近視はここ30年で急増していて、小学生で0.1以下の子は昔と比べて約1.8倍に! 子どもの近視は全国的な問題になっています。

 

遠くも近くもぼやける
遠視

近視などの異常は、早い対応がカギ【子どもの目を守る!・2】の画像4

眼球の奥行きが短く、リラックスして遠くを見ても、網膜よりも奥に焦点が合っているために近くも遠くもぼやけて見える状態。子どものころはピント調節機能が強いので、遠視であることに気づきにくい場合も。

 

見る機能が未発達
弱視

メガネやコンタクトをしても視力が0.3以上にならない状態。先天性の場合もありますが、遠視や斜視があって、視力の発達が未熟なまま成長してしまう場合が多いです。幼少期なら治療しやすいですが、成長してからだと治療が難しいことも。

 

黒目の向きが揃わない
斜視

片方の黒目が前を向いているのに、もう一方の黒目が外側や内側、あるいは上下など違う方向を向いてしまう状態です。放置しておくと、ズレているほうの目を使わなくなってしまうため、早期に治療することが大切です。

 

ブレたりゆがんで見える
乱視

縦方向と横方向のピントがズレてしまうため、対象までの距離に関わらずモノがブレたりぼやけたりして見えます。近視と併発する場合もあります。

 

近視などの異常は、早い対応がカギ【子どもの目を守る!・2】の画像5教えてくれたのは
荒井宏幸先生
あらいひろゆき/眼科専門医。クイーンズ・アイ・クリニック院長。近視、老眼、白内障の治療に詳しい。著書に『よく見える目をあきらめない』(講談社)ほか。

次回は、健やかな目を育てるための生活習慣7【子どもの目を守る!・3】です。

こちらも読んで!
健やかな目を育てるために大切なこと【子どもの目を守る!・1】

イラスト/ホリナルミ (kodomoe2018年6月号掲載)

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