子どもの日の工作、鯉のぼりのモビールを作ろう!【ハハコで楽しむ季節の暮らし・手づくり歳時記】
行事の由来や縁起、背景をおさらいしながら親子で手づくりを楽しむ「ハハコで楽しむ季節の暮らし・手づくり歳時記」。家族で楽しむ四季折々の季節行事やイベントは子どもの心を豊かに育みます。月に一度、その月の行事にまつわる工作をご紹介するこちらのコーナー、今回は子どもの日の鯉のぼりのモビールです!
5月
Spring
ぽかぽか暖かい日も多くなる季節。親子で一緒に鯉のぼりモビールを作って飾ってみましょう♪
5月2日ごろ
八十八夜
夏の準備を始める時期!
新茶を飲んで健康&長生き
立春から88日目にあたり、稲の種まきや茶の葉の収穫を始める時期の目安とされました。夏の準備を始める吉日とされるので、帽子を出したり、子どもと一緒に新茶を淹れてみるのもおすすめ。おいしいお茶の淹れ方を覚えることで、おもてなしの心も育みます。
5月5日
こどもの日
病気や災いを遠ざけ
子どもの健やかな成長を願う
別名「端午の節句」。端午とは月の初めの午の日という意味ですが、後に5月5日を指すように。奇数が並ぶ日は縁起がいい反面悪いことも起こりやすいとされ、菖蒲やよもぎなどを用いて邪気を払いました。また、田植えを行う乙女(早乙女)たちが菖蒲やよもぎで邪気を払う風習があり、これらが結びついて庶民の間に広まりました。武家社会になると菖蒲=尚武や勝負に通じることから、男の子の健康と武運を願う行事に変化し、昭和23年に男女の別なく祝う「こどもの日」になりました。男の子のイメージが強いですが、本来はみんなのための行事なので、家族で菖蒲湯に入って健康を願いましょう。
菖蒲の香りや薬効は邪気を払うとされていました。邪気払いに使う固く尖った葉の菖蒲はサトイモ科で、左のような紫色の花が咲くのは、あやめ科の花菖蒲。別の植物です。
※行事は地域によって違いがあります。ここでは、一般的に知られた由来やしきたりを紹介します。
ハハコで手づくりしてみよう!
「鯉のぼりモビール」の作り方
モビールで手軽に鯉のぼりを楽しんで。男の子が誕生すると幟を立てて祝った武家の習慣から、立身出世の象徴の鯉をモチーフにした幟を作るようになったのが、鯉のぼりの始まりです。
[作り方]
1. トイレットペーパーの芯に、絵の 具で青やピンクなどの色を塗る。
2. 片方の端をハサミで尾の形に切り取り、ペンで目を描く。
3. 折り紙で胸ビレを作り、大小の丸いラベルシールを自由に貼ってうろこにする。
4. 長めの針に糸を通し、鯉のぼりを縦につなげる。
鯉のぼりモビールの出来上がり! どんな鯉のぼりができたかな?
監修
三浦康子さん
みうらやすこ/和文化研究家、生活情報総合サイトAll About「暮らしの歳時記」ガイド。様々なメディアで活躍し、「行事育」を提唱。著書に『子どもに伝えたい和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)など。
イラスト&工作は
江頭路子さん
えがしらみちこ/絵本作家、イラストレーター。やさしいタッチのイラストが人気。主な作品に『なきごえバス』『なきごえたくはいびん』(白泉社)などがある。女の子ママ。
江頭路子さんのインタビュー記事はこちら。
イラスト・工作/江頭路子、撮影/岡森大輔(2018年4月号掲載)