「呪いの言葉」言ってるかも!? 子どもにネガティブなメッセージを与えるワースト3とは?
子どものためと思って日常的に使っている言葉が、実は子どものやる気や自信を失わせていたら? でもだいじょうぶ! 親子でポジティブになれる魔法の言葉への変換法を、伝授します! 今回は、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』(集英社)などの著書を持つ、石田勝紀先生におうかがいしました。
毎日「いいね」を連打して
子どものやる気をアップ!
子育て中は、「毎日言っている」「もう何千回も言った」という言葉がたくさんありますよね。例えば「早くして!」と言い続けても、一向に早くならないのはなぜ?
「もしあなたがパートナーから『早く食器洗いなよ』なんて上から目線で命令されたら、カチンときてやる気も削がれますよね。ましてや、子どもは大人よりも感覚的にゆっくり時間が流れています。それなのに、親が毎日イライラしながら急かし続けると、『自分は言われないとできないダメな子だ』という負のメッセージを植え付けることに。子どもは無意識に、劣等感や自己否定感を抱くようになるのです。
このようにジワジワと子どもにダメージを与える言葉を、『呪いの言葉』と呼んでいます。反対に、できているところ(長所)に目を向け、ポジティブなメッセージを与えるのが『魔法の言葉』。いつもより早く着替えられたら、『さすがだね!』と声をかけましょう。褒めようとがんばる必要はありません。SNSで『いいね』を押す気軽さで、日々連発するのがポイントです。『呪いの言葉』をゼロにするのは難しいけれど、『魔法の言葉』は増やせます。自分は常に、ありのままを認められているという自己肯定感が育ち、さらに楽しく努力できる子になるのです」(石田先生)
つい言ってませんか?
「呪いの言葉」
頻出ワードながら、効果がないばかりか「自分はダメな子」というネガティブなメッセージを与えてしまうワースト3です。
「早くして!」
言われなければ行動しないルーティンができている恐れも。「いつできる?」で行動を促して。
「ちゃんとして!」
「ちゃんと」は意味が曖昧で、子どもには伝わりません。「椅子に座ろう」など具体的に伝えること。
「〇〇しなさい!」
子どもがやりたくないことを、命令で動かすのはNG。親が楽しそうにやって見せると効果的です。
魔法の言葉に
ポジティブ変換
怒られながらやると、嫌なイメージしか残りません。最初は親も一緒に行い、少しでもできたら笑顔で褒めましょう。「また怒鳴っちゃった」という罪悪感が減り、楽しく子どもと向き合えますよ。
教えてくれたのは
石田勝紀先生
いしだかつのり/教育デザインラボ代表理事。カフェスタイル勉強会「Mama Cafe」主宰。講演会やセミナーなどを通し、延べ5万人以上の子どもを指導。『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』(集英社)、『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか? 「自分の頭で考える子」になる10のマジックワード』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』(石田勝紀・カワグチマサミ/著 KADOKAWA)など著書多数。
イラスト/ふるえるとり(kodomoe2023年4月号掲載)
