娘が仲間はずれに…。お友達トラブルを専門家がレクチャー【子どものお友達トラブルSOS Vol.3】
2021年5月9日

娘が仲間はずれに…。お友達トラブルを専門家がレクチャー【子どものお友達トラブルSOS Vol.3】

子どものお友達トラブルは絶えないもの。今回は、お友達関係のお悩みをkodomoeママに聞きました。
具体的なトラブル例に対する解決策を、ふたりの専門家がレクチャーしてくれます! 前編の今回は、仲間はずれのトラブルやお友達に興味がない? など5つのお悩みの解決法をご紹介します。

こんなときどうする?
お友達トラブル解決法

kodomoeママに、わが子のお友達関係の悩みを聞きました! 心が軽くなる解決策を、2人の専門家が指南します。

CASE 1

前から娘と仲良しだった子に新しいお友達ができ、その子とばかり遊ぶように。 娘が仲間はずれになっていてかわいそう。(くららさらさん/5歳女の子ママ)
A むしろ子どもに友達が増えるチャンスかも! 娘が仲間はずれに…。お友達トラブルを専門家がレクチャー【子どものお友達トラブルSOS Vol.3】の画像1
●「いろんなお友達のおもしろさに気が付くきっかけにして、遊ぶ友達の世界が広がるチャンスと考えてみて。色々な人と遊べる方が得ですからね」(井桁先生)
●「子どもが自分から『寂しい』と訴えてきたら話を聞いてあげて。でもママが先回りして『寂しそう、かわいそう』はちょっと待って。子どもは、大人が思うほど傷ついていないことも多いものです」(立石さん)

CASE 2

息子が、ある子に一方的に好かれ過ぎて、他の子と遊ぶとじゃまをされたり、エスカレートすると噛まれたりも……。息子が手にするおもちゃと同じものばかりで遊びたがります。(くまさん/6歳男の子ママ)
A 相手にどうしてほしいか、具体的に伝えよう
●「息子さんが困っているなら、あなたがその子に『今、これは〇〇が使っているから、少し待ってね』と言ってあげましょう。『やめてね』など漠然とした言い方では伝わらないので、どうしてほしいか具体的に言うのがポイントです」(立石さん)
●「自分のペースで遊べる子は、他の子から見ると魅力的。その子は、あなたの息子さんの魅力に気が付いた、ということです。息子さん自身が嫌がっているようなら、その子と一緒の場にならないように、ママが配慮してあげても」(井桁先生)

CASE 3

娘を含めて保育園で仲良し3人組になっているようでしたが、時々誰かひとりがはずれるということが増えたようです。娘が仲間はずれにされるのは気の毒ですが、する側にもなってほしくない。どうやって話したらいい?(さっちんさん/5歳女の子ママ)
A 本人に「仲間はずれ」と思わせないことが大事
●「女の子はわりと固定したグループを作りやすい傾向があります。お子さんが1人になっていても、それを仲間はずれだと思わせないことが大事です。他の子と遊んだり、その狭い人間関係にこだわらないように促してみては」(井桁先生)

CASE 4

お友達に声をかけられても無視。保育園でも先生とばかり遊んでいるようです。 お友達に興味がないのでは、と心配。まきまきさん/3歳女の子ママ)
A 3歳児では普通のことなので心配無用
●「まだお子さんは、自分の世界に生きているんですね。個人差はありますが、3歳くらいまではママと自分、あるいは他の養育者などとの1対1の関係を構築する時期。この関係性が確立されて、はじめて他の子に興味が向きます。このくらいの年齢の子は、同じ砂場にいてもそれぞれが勝手に遊んでいることも多いです(これを『平行遊び』と言います)。自然な成長過程ですので、心配はいりません」(立石さん)

CASE 5

息子はお友達と遊んでいて、他の子が「一緒に遊ぼう」と言っても、「まだこの子と遊びたいから、後で」と言うことがよくあります。断られた子がかわいそうで、一緒に遊べばいいのに……と思います。(さくらさん/6歳女の子ママ)
A 自分の気持ちをハッキリ言えて素晴らしい
娘が仲間はずれに…。お友達トラブルを専門家がレクチャー【子どものお友達トラブルSOS Vol.3】の画像2●「自分の意見をきちんと伝えられる人は、魅力的。それは子どもでも同じです。お子さんは、まず自分の好奇心を満たし、次にその子と遊ぶと、自分の中で決めているのですね。ママが相手の子にひとこと『今はこれをしたいみたいだから、少し待っていてね』とフォローを入れてあげるのもいいでしょう」(井桁先生)

「こんなときどうする? お友達トラブル解決法」は、後編case6~case10へ続く

答えてくれたのは
井桁容子先生
いげたようこ/NHK Eテレ「すくすく子育て」に出演するなど、子育てと保育に関するエキスパート。育児に関する著書も多数。
立石美津子さん
たていしみつこ/20年間学習塾を経営。現在は著者・講演家として活動。自閉症児の母。『1人でできる子に育つテキトー母さんのすすめ』(日本実業出版社)など著書多数。

イラスト/柴田ケイコ(kodomoe 2017年4月号掲載 ※この記事は、2017年10月にウェブ掲載されたものを再編集しています) 

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