2019年2月7日

言葉が遅い、落ち着きがないetc.「うちの子、もしかして発達が遅いかも!?」後編

言葉が遅い、落ち着きがないetc.「うちの子、もしかして発達が遅いかも!?」後編の画像3お悩み経験者の声を紹介!
私はこうして気持ちがラクになった♪

誰かの言葉に励まされたり、自分自身で気持ちを立て直したり。
先輩ママたちの経験談は、これからの子育ての参考になるはずです。

言葉が遅く、発達専門の小児科医に。問題なしでしたが、ママの困り感を解消するのが優先と言われ、言語聴覚士との面談をセッティングしてもらいました。障害があってもなくても療育*を受けてマイナスになることはないという言葉に、かなり後押しされました。 (すばるママさん/3歳男の子ママ)

*療育=生活への不自由を改善するようトレーニング・教育を行うこと。

 

言葉の遅れを子ども発達センターで専門家に診てもらい、「問題はない」と言われホッ。親だからわかることもありますが、第三者の意見もとても大切だと思いました。(ナッピさん/4歳男の子ママ)

 

発達が「遅いかも」という親の焦りは子どもに必ず伝わると思うので、その子なりのペースを見守り、よその子ではなく、半年前など「わが子の過去」と比較しています。(ハイジさん/7歳&3歳女の子ママ)

 

2歳の娘の言葉が遅くて心配だったので、小児専門の作業療法士さんに診てもらいました。通って1年ほどで言葉が出るように!(りーたんママさん/2歳女の子ママ)

 

『声かけ変換表』など発達支援ツールがネットで話題に!
楽々かあさん流子育てのヒント

言葉が遅い、落ち着きがないetc.「うちの子、もしかして発達が遅いかも!?」後編の画像4大場美鈴さん
おおばみすず/うちの子専門家。長男(小5)はASD、LD、ADHD。次男(小3)、長女(年長)はグレーゾーン。育児の傍ら、“楽々かあさん”としてFacebookを中心に子育てアイディアを発信。著書に『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法』(ポプラ社)。
HP: http://www.rakurakumom.com/
Facebook:http://www.facebook.com/rakurakumom/

 

凸と凹は表裏一体
どちらもステキで大事なもの

 Facebookページは、育児に悩む親や先生方から多くの「いいね!」を獲得し、自作『声かけ変換表』が14万人以上にシェアされている、楽々かあさんこと大場美鈴さん。彼女もまた、発達障害の子を持つママとして、育児に悩み、奮闘し続けたひとりです。

「私は、発達障害というのは『得意なことの凸と、苦手なことの凹の差が大きい子』と理解しています。日々試行錯誤を繰り返した子育ての中で発見していったのは、得意なことと苦手なことは、表裏一体、つまり『凸と凹はどっちも大事』ということ。例えば、ASD*とLD*とADHD*の特徴がある長男は、自己主張が強くて人とぶつかりやすく、自分勝手なところが心配。『もっと周りを見て』と声かけし、少しでも譲れたり、妥協できたりしたらほめています。一方で、ASDとADD*傾向のあるグレーゾーンの次男は、引っ込み思案で、イヤと言えないところが心配なので、自己主張ができたり、怒るという感情を出せたりしたときにほめています。あれ?って思いませんか。そう、私の目指す長男の理想像は次男であり、次男に期待するのは長男のあり方なのです。親って本当に欲張りですね(笑)。自分の意見や感情を正直に粘り強く伝えられる長男も、周りの人の気持ちや都合を考えて譲ってあげられる次男も、今のままで十分ステキな長所なんじゃないのかな? 子どもの個性に対して少し見方を変えるだけで、凸は凹になり、凹は凸になる。そう気づいてからは、育児や療育をがんばるのは、私が『できる範囲』でいい。子どもの苦手克服も、本人と周りが大きく困らない程度の『最低限のギリギリライン』で工夫すればいいと考えるようになりました。子どもの長所も短所も、どっちも愛おしく、大事に思えるように変わったんです」

お母さんも子どもも
完璧じゃなくていいんです

「以前、仕事でトラブルがあり、落ち込んでしまったことがありました。こういう場合、子どもが『自分のせい?』と不安にならないよう、正直に理由を伝えるようにしています。すると長男は一緒になって怒ってくれ、次男は私に一人で休む時間をくれ、長女はハートのビスケットを仕事机の上にそっと置いてくれました。『空気が読めない』と言われがちな長男も、分かるように伝えれば相手を思いやることができるし、次男と長女は、言葉よりも気持ちと態度で相手に寄り添うことができる。表現方法はそれぞれだけど、『どの子も優しく育っているなあ。試行錯誤しながらの遠回りの育児だったけど、今まで積み上げて来たものは、無駄じゃなかった』と思えた出来事です。

周囲からのていねいな関わりや、分かりやすい教え方、肯定的な声かけや特別な配慮を必要としているのは、発達障害のある子だけではありません。どんな子だって特別だし、大事にして欲しいんです。お子さんの長所も短所も、どちらも大事に分かりやすく肯定的に接してあげることで、その子の個性を日当たりのいい場所で、のびのびと育ててあげることができる。そのためには、まずお母さん自身が同じように、自分のいいところに気づき、できないことや短所も大事にしてあげてくださいね。自分に少しくらいできないことがあってもそれを許すことができれば、子どものできないことだって許せるはず。お子さんも、そしてお母さんも、完璧じゃなくていいんです。一生に一度の、あなただけの育児を、心から、応援しています」

*ASD=自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群
*LD=学習障害
*ADHD=注意欠陥・多動性障害
*ADD=注意欠陥障害

言葉が遅い、落ち着きがないetc.「うちの子、もしかして発達が遅いかも!?」後編の画像5

大場さんのサイトでDLできる直筆の応援メッセージ。

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イラスト/今井杏 編集協力/田所佐月

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