2026年4月29日

【「叱る」との付き合い方】「いいかげんにして!!」毎日同じことで叱ってしまうのはなぜ?

本当はイヤなのに、つい叱ってしまう。一方で、きちんと叱ることが、しつけには必要だと思えることも。「叱る」との付き合い方について考えてみました。

「叱る」との付き合い方

【「叱る」との付き合い方】「いいかげんにして!!」毎日同じことで叱ってしまうのはなぜ?の画像1

「叱ればちゃんとする」は
実は錯覚です

「最初にお伝えしたいのは、叱っても子どもは学ばない、ということです」と村中直人先生。
「叱られているときと、深く考えているときとでは、脳内のメカニズムが異なることが最近の研究で明らかになっています。

危険を感じたとき、野生動物は生き延びるため、瞬時に『逃げる』か『戦う』かを選ぶ。じっくり考えている余裕はないので、即行動するようにできています。

親に叱られることは、子どもにとっては逆らえないこと。小動物が天敵に襲われるに近い状態です。物理的に逃げられないとわかると、子どもは相手が望む行動をする。言われた通りに動いたり、申し訳なさそうに謝るのは、ストレスフルな状態を回避するための行動なのです。

ところが親の目には、『叱ればちゃんとできる』と映るため、叱ることには一定の効果があると錯覚してしまう。そこに『叱る』の難しさがあります。『しつけのためには、叱ることも必要』といった考え方が根強くあるのは、そのあたりにも理由があるのです。

また、『怒る』と『叱る』は違うという考え方もありますが、子どもにストレスがかかるという意味であまり違いはありません。子どもが学ぶためには、自主的に考えられる環境が必要です」 

教えてくれたのは

【「叱る」との付き合い方】「いいかげんにして!!」毎日同じことで叱ってしまうのはなぜ?の画像2

村中直人先生
むらなかなおと/臨床心理士・公認心理師。人の神経学的な多様性に着目し、脳・神経由来の異文化相互理解の促進、および働き方や学び方の多様性が尊重される社会の実現を目指して活動。著書に『〈叱る依存〉がとまらない』(紀伊國屋書店)など。

イラスト/こにしかえ(kodomoe2023年6月号掲載)

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