「どこでもドア」ができて、「ガンダム」が宇宙で活躍する。そんな未来が来ないとは言えません! 柳田理科雄さんとだいすけお兄さんが対談。【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・13】
だいすけお兄さんが、パパやママの代わりにさまざまなジャンルの専門家からお話を聞く「だいすけお兄さんのパパシュギョー!」。
第13回のゲストは、マンガやアニメ、ゲームなどの空想の世界を科学的に検証する『空想科学読本』の作者、柳田理科雄さん。だいすけさんも愛読しているシリーズの先生に初めてお会いして、お話がどんどんはずみます。
本誌だけでは伝えきれなかったお話を、webでご紹介します!
「科学って面白い!」に、男女も年齢も関係ない!
柳田さん(以下柳田) 今日は、イベントなどで子どもたちによくやって見せる実験も準備してきたんです。ふくらませたバルーンを、こうしてウールの布でこすってから、窓に近づけると……。
だいすけお兄さん(以下だいすけ) おお~っ。くっついた!
柳田 これは一番単純な静電気の実験なんですが、これを見て「おお~」って喜ぶ声に、男子も女子も違いはないんですね。幼稚園の子から高校生や大人まで、みんな喜んでくれます。
だいすけ これ、初めて見たらみんな喜びますよね。風船がこんな風にピタッて窓にくっつくなんて、「何が起こったんだろう?」って。
柳田 ええ。これはもう本当に、一番ウケる。でも、子どもたちに科学を楽しんでもらうためにこうした技をいくつも覚えなきゃいけないかっていうと、決してそんなことはないですから。楽しい技が1つ、お父さんお母さんのレパートリーに加わるだけでも違うかなと思います。
だいすけ すごーい。だって、ねえ。静電気ってわかってても、こうやって普通に見たら「なんで?」って思いますもんね。
柳田 そうですね。理由を知らない人がいきなりこの部屋に入ってきてこれを見たら、「何が起きてるんだろう?」ってなりますね(笑)。
実物大ガンダムの登場に感動!
だいすけ やっぱり何でも、まず楽しむことって大事ですよね。僕も子どもの頃アニメやSFが好きで、見ていて楽しかったからこそ、先生の「空想科学読本」シリーズの面白さを十二分に味わえるというか。「えっ、あれって実はすごいことだったんだ⁉」とか。
柳田 そうですね。マンガやアニメのエピソードが現実に可能か不可能かというのは、よく聞かれることですが、「不可能」とか「あり得ない」という答えは、今はもう怖くてできないですよね。
「電話が持ち運べたらいいな」「電話番号を覚えてくれる電話はないだろうか」なんて言ったら、バカにされる時代もあったわけです。だけど今はもう、すっかり当たり前になっている。だから「『どこでもドア』はできるのか?」と聞かれて「不可能」とは、僕は怖くて言えないですね。できるかもわからないので。
だいすけ そうですよね。不可能が可能になったものの中には、「やっぱり作ってみたい」と子どもの頃から思い続けて、実現した例もあるかもしれないですし。
柳田 ああ、それは本当にたくさんあると思います。ロボット技術者には「『アトム』が作りたかった」「『ガンダム』に乗りたかった」という方が多いですよね。
だいすけ 僕もガンダムは「乗りたい!」って思ってました。でもちょっと大きくなると「いや、それは無理な話でしょ」となって、けれど21世紀になったら実物大ガンダムが登場して。あれを初めて見たときは、感動しましたねえ。
柳田 そうですね。実物大ガンダムが実際に歩くのはまだ大変そうですが、地上でなく宇宙なら無重力なので、巨体を支える必要がないんですよね。なので、もしかしたら本当にガンダムが宇宙で活躍する日が来るかもしれない。多分、身長18mの人型ロボットが地上を歩くよりも、宇宙で活動する日の方が先だと思うんです。
だいすけ う~ん、生きてる間に見てみたいなあ。