水の事故から子どもを守るための安全ガイド【夏は毎日水遊び・7】
2019年7月22日

水の事故から子どもを守るための安全ガイド【夏は毎日水遊び・7】

水遊びは楽しい反面、危険もつきもの。おうちのお風呂でも、海や川へ行くときも、正しい知識を身につけて、安全に水遊びを楽しみましょう。Safe Kids Japan代表の山中龍宏さんに、気をつけるポイントを教えてもらいました。

 

どうしたら防げる?
子どもの水の事故

「10か月〜1歳代までの子どもの事故で最も多いのは、お風呂場での溺れ。5分間鼻と口が覆われると死に至るので、いくら浅いといっても油断は禁物。遊びにしてもお風呂にしても、2歳になるまでは、水のあるところでは大人の手の届く範囲内に置いておくことが大切です」と山中先生。
 また、海や川へ遊びに行くときは、場所の選定や天候のチェックを入念に。
「海や川では、急な天候の変化によって波が荒れたり川が増水したり、予測できない事態が起こり得ます。また、2、3歳になると、ひとりであっちこっち行ってしまうこともあると思うので、体に密着するライフジャケットを着用するなど、万が一に備えた対策で、事故を予防しましょう」

 

夏期に多い水難事故の発生場所

出典:警察庁「平成29年夏期における水難の概況 場所別 死者、行方不明者数(子供)」より

 

 

Location 01  海

安心して遊べる海水浴場へ

いくら子どもの泳ぎが上手だからといっても溺れないとは限りません。子どもと一緒に海水浴に行くときは、監視体制が整っている海水浴場が◎ また、熱中症にも注意。帽子やラッシュガードを着用し、20〜30分遊んだら日陰で休ませて水分補給を忘れずに。

Location 02  河川

海より危険!? 天候にも要注意

川の上流の方で雨が降ると、その2〜3時間後に下流が増水するので、天候のチェックはこまめに。また、河原はツルツルしていて足元が不安定です。釣りやバーベキュー目的で、川に入るつもりはなくても、転んで落ちてしまうことがあるので注意しましょう。

Location 03  プール

手の届く範囲で遊ばせよう

人が多く混み合っているプールでは、目を離した隙に事故が起きるケースも。事故を防ぐには、子どもを見失わないこと。ほかの子とは違う色の帽子をかぶらせるなど、プールサイドからもひと目で分かる工夫を。2歳になるまでは大人の手が届く範囲内で遊ばせて。

 

子連れファミリーにおすすめ

キッズ&ファミリービーチ

鎌倉など一部の海岸に設置されている「キッズ&ファミリービーチ」は、遊泳区域の中でも遠浅で波が穏やか。泳ぎが苦手な子や小さな子どもが安心して楽しめるビーチです。「キッズ&ファミリービーチ」ではなくても、できるだけファミリー向けの海水浴場を選びましょう。

 

海や川へ行くときの必需品!
ライフジャケットを着用しよう

いつ何が起こるかわからない水遊びは、万全を期して臨むべき。「洋服のように体に密着するライフジャケットを着用しているだけで、溺れるリスクはかなり軽減されます。砂浜や河原で遊ぶときも着ておくと安心ですよ」(山中先生)

 

教えてくれたのは
山中龍宏さん
やまなかたつひろ/緑園子どもクリニック院長、NPO法人Safe Kids Japan理事長。「子どもの事故は予測でき、予防可能なもの」と考え、傷害予防に関する様々な活動を行う。

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イラスト/ヤマグチカヨ

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